小原眞紀子さんの連作詩篇『『ここから月まで』第07回 虎/花/卵』をアップしましたぁ。比較的短い自由詩では、リフレーン技法がけっこう有効です。
手先が器用だから
あなたに贈るブローチをつくろう
一枚ずつの白い空に
あなたのかなしみを凝らせて
花をひらく
手先が器用だから
芯にたいせつなものを埋め込む
口に出せない(観念)と
長い歳月を経た(情念)とで
迷ったら空けておく
手先が器用だから
あなたの渡る橋をつくろう
(小原眞紀子『花』)
もちろんリフレーンを使用した詩でも、小説とは質が違いますが、一種のオチが必要になります。小原さんが『花』といふ詩をどうおとしておられるのかは、コンテンツをお楽しみください。
今自由詩の世界では、小規模なイベントがたくさん開かれていて、ネットを活用した詩人や詩人集団のミニコミグループもたくさん生まれています。そりはそりで結構ですが、詩人さんたちは、もそっとパブリックな仕事がでけんものかなぁと思います。どーも〝僕がわたしが〟でせめぎ合っていて、得になるなら協力する、そうぢゃなければ足の引っ張り合いといふ雰囲気なんだなぁ。
石川が詩の世界を見ていて確信を持って言えるのは、〝詩の世界に状況はない〟といふことです。少なくとも月単位、年単位の状況はなひですね。10年単位で状況を総括し、未来を予測するのが精一杯のジャンルだと思います。つまり詩人さんは腰を据えて仕事ができる物書き人種です。今日と明日のことが気になって仕方がなひ人は、そもそも詩人には向いてなひと思いますですぅ。
■ 小原眞紀子 連作詩篇 『『ここから月まで』第07回 虎/花/卵』 pdf版 ■
■ 小原眞紀子 連作詩篇 『『ここから月まで』第06回 塔/径/恋』 テキスト版 ■
■ 第04回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項 ■
第04回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項です。詳細は以下のイラストをクリックしてご確認ください。
■ 予測できない天災に備えておきませうね ■