Interview of gold fishes 第13回『ほぼありのままの荒木経惟(中編)』をアップしましたぁ。日本を代表する世界的写真家、荒木経惟さんのインタビュー中編です。荒木センセは親父ギャグを飛ばしまくる奇妙な写真家といったイメージが強いですが、大変頭の回転が早い方です。また荒木センセの写真に関するお考えは、たいてい正鵠を衝いています。写真について考え抜いておられる。ただその言い方がインテリ受けしないんですね(爆)。
劇作家の唐十郎さんがフランスの劇作家と対談した時に、「三島由紀夫と一緒に市ヶ谷駐屯地に突入した同志たちは今どうしてる?」といふ質問を受け、「さあね。便所掃除か喫茶店のマスターでもやってんじゃねぇの」と答えたといふ話を聞いたことがあります。真偽はともかくとして、不肖・石川、唐さんがおっしゃりたかったことがなんとなくわかります。日本では大文字の思想なんて信じちゃいけねーぜ、といふことであります。唐さんも荒木さんと同じ下町出身で、身も蓋もないことをおっしゃる(爆)。
荒木センセの写真はもちろん、その言葉にも日本的思想が表現されています。荒木センセが海外で非常に高く評価されているのは、猥褻写真を撮りまくる奇妙な写真家だからではなく、日本(東洋)の本質的なものがそこに表現されていることに、欧米の人たちがなんとなく気がついているからだと思います。日本人の荒木センセの写真理解については、浮世絵を見慣れすぎていてその素晴らしさに気づかなかったといふのに近い事態が起こっているやうに思います。
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