鶴山裕司さんの連載エセー『続続・言葉と骨董』『第024回 太田垣蓮月尼の信楽水指(後編)』をアップしましたぁ。太田垣蓮月論後編です。今回のコンテンツの後半で蓮月作信楽焼の箱が紹介されています。真贋はまだ断定できないやうですが、山岡鉄舟ださうです。鉄舟箱書きの日付は『戊辰之夏』になっていますから、戊辰戦争の最中に揮毫したといふことになります。
む~こりは面白い資料だな。鶴山さんは『真筆だとすれば戊辰戦争当時の鉄舟を知る面白い資料かもしれない。また(上村)松園は、蓮月は「勤皇の志士から慈母のごとく慕われた」と書いているが、今のところ確たる証拠はない。鉄舟は幕臣だが、蓮月存命中に武士が彼女について書いた数少ない資料である可能性もある』と書いておられます。
白州正子さんが『骨董は人を選ぶ』と書いておられましたが、確かにさうかもしれません。不肖・石川、骨董初心者ですが、鶴山さんから『筋がいい』といふお墨付きをもらっています。わはは。ほんで石川がチラチラ見ていても、こりゃうさん臭い物書きだなーと感じる人の元には贋作が集まる傾向がある(爆)。鶴山さんのコレクションに超高額な物はなひやうですが、面白い物が多いです。白洲さん流に言うと、面白い人の元には面白い骨董が集まるのでありまふ。
ほんで鶴山さんに、最高の骨董ってなんですか?とお聞きしたら、『そりゃ軸や焼物に限らず、伝世の名品だよ。もうちょっと年食ったら、そういう物が買えるようになりたいですね』といふお返事でした。こういふとこ、鶴山さんは信頼できるなぁ。でも当分の間、人があーなるほどねーといふ面白い物を買い続けられると思ひます(爆)。
■ 鶴山裕司 連載エセー『続続・言葉と骨董』『第024回 太田垣蓮月尼の信楽水指(後編)』 ■