大篠夏彦さんの文芸誌時評『No.022 文學界 2015年02月号(後編)』をアップしましたぁ。又吉直樹さんの『火花』論であります。やうやく不肖・石川の緊張も解けました。石川、別に「文學界」さんとなんの接点もありませんが、「文學界」さんと聞いただけで身構えてしまふやうなところがあります。少なくとも純文学小説に関する限り、「文學界」=芥川賞=文壇であるのはほぼ間違いありません。みなさんも肝に銘じてくらはい(爆)。

 

まー歌壇、俳壇、詩壇もめんどくさいでせうが、純文学小説の世界もめんどくさひのでありまふ。芥川賞の発表の時には、候補になった作家さんが、担当編集者と固唾を飲んで結果発表を待ってたりするのですなぁ。落選するとやけ酒でごぢゃる。当選すると、祝杯を上げながら担当編集者が、「おめでとうの一万回ですっ! そんで芥川賞を取ったからといって絶対会社やめちゃダメですよ。マンションの頭金にしてくださいっ!」と絶叫したりするのですなぁ(爆)。

 

人間の世界、同人誌から有名文学賞に到るまで競争の世界であります。そのシステムに組み込まれるとチキンレースになります。受験といっしょで、とにかく一つでも上のステップを目指すのです。有名大学を出たから優秀な社会人になれるとは限りませんが、渦中にいると考えることができなくなる。文壇も似たやうなところがあるなぁ。文壇で最もステージが高いのは、芥川賞作家ではなく芥川賞選考委員の作家さんです。ここでも熾烈なチキンレースがあって、いわゆる文壇政治の世界でごぢゃります。

 

現実世界には、少数の人間だけでは動かしがたい厳然たる制度があります。それとうまく付き合ってゆくのが正しい道です。ただ中途半端に制度に関わるのは危険です。どっぷり浸かって競争に参加するか、完全に制度を相対化してしまうかどちらかです。どっちつかずの体制内反体制が一番弱い。完全に制度を相対化すれば、ほとんどストレスなく制度と仲良く付き合ってゆけるものですよ(爆)。

 

 

大篠夏彦 文芸誌時評 『No.022 文學界 2015年02月号(後編)』 ■