ラモーナ・ツァラヌさんの新連載演劇批評 『青い目で観る日本伝統芸能』 の総評 『感動は全てのはじまり』 をアップしましたぁ。ラモーナさんはルーマニア生まれで早稲田大学で日本の古典演劇を研究されている才媛です。今日は総評、明日は第 1 回演劇評と、2 日続けてコンテンツをアップします。
文学金魚は大方針として、文学をジャンル別にではなく総合的に認識把握することで文学の新たなヴィジョンを探りたいと考えていますが、ラモーナさんの 『能楽の魅力は目に見えない物にある』 『歌舞伎の魅力は逆に全部舞台上で 「見える物」 にあります』 という指摘は示唆的です。お能と歌舞伎の関係は短歌と俳句にも共通するかもしれません。短歌には日本人すら解明できないような不透明な要素があります。それを 〝幽玄〟 などの言葉で表現してきたわけですが、俳句は徹底的に現世的です。俳句と歌舞伎が室町末から江戸時代初期の近世に成立していることも、時代精神の大きな変化を感じさせますね。
ラモーナさんにはお能や歌舞伎などの日本の伝統演劇について書いていただく予定ですが、古典に通じるような現代物の舞台も登場するかもしれません。それに不肖・石川、ルーマニアについてはドラキュラの故郷くらいの知識しかありませんので (爆)、そのうちラモーナさんのホームグラウンドであるルーマニアについても書いていただきたいですぅ。
■ ラモーナ・ツァラヌ 新連載演劇批評 『青い目で観る日本伝統芸能』 総評 『感動は全てのはじまり』 ■