山本俊則さんの美術展時評 『No.19 生誕百年 松本竣介展』 をアップしましたぁ。以前、俳優の寺田農さんのインタビューで話題になりましたが、松本竣介さんは東京池袋一帯のアトリエ村・池袋モンパルナスに集った画家の一人です。終戦直後の昭和23年に36歳で夭折された画家ですが、現在の評価はとても高いようです。
池袋モンパルナスの画家は、従来は、戦後の前衛芸術のあだ花的存在という評価だったようです。しかし山本さんの批評を読んでいると、そうとは言えないといふことが石川にもわかってきました。モンパルナスの画家については、シュルレアリスムの影響などをクローズアップして考えてもしょうがない。彼らは古典的な意味での絵描きだったといふ山本さんの評価の方が、確かにしっくりきます。
それにしても、ほんのちょっと前に活躍されていた方たちが、もう生誕百年なんですねぇ。今年は寺田農さんのお父様の政明画伯の生誕百年記念展覧会も開催されます。池袋モンパルナスには派手さはないですが、とても面白い芸術集団であり、その意義はもっと正確に評価されるべきだろうと思います。金魚屋では引き続きモンパルナス系の画家を取り上げていきたいと思います。
■ 山本俊則 美術展時評 『No.19 生誕百年 松本竣介展』 ■