小原眞紀子『文学金魚らじお Web3.0時代のコミュニティ(13)超国境コミュニティ3.0』をアップしましたぁ。文学金魚では英語版サイトを準備中です。ただ小原さんがらじおで語っておられるように、肩肘張った特別な試みではありません。簡単に言えばそういう時代なのです。問題はそれをどう活用してゆくのか。つまり21世紀の社会動向に文学をどう対応させるのかという問題であり、英語が実質的世界共通言語だからに過ぎません。
出版不況は深刻ですが、文学系の版元は今、過去の日本文学のコンテンツを海外に売る著作権ビジネス(コンテンツビジネス)で急場を凌いでいます。ただそれも長く続かない。優れたコンテンツには限りがありますから。また小原さんがラジオで話しておられるように、海外で売れる日本文学は海外の文脈に訴えかけるコンテンツです。別に日本文学にフィードバックされるわけではない。多くは過去コンテンツですしね。基本的に翻訳日本文学はオリジナルとは別物と考えた方がいい。日本人は海外から称賛されることがいまだに大好きですが(笑)。
文学金魚は総合文学を掲げていますが、今の文学界に生きていて、現状の官庁縦割りのような歌壇、俳壇、詩壇、小説文壇がこれからもずっと安泰に続くと考えている人は相当お目出度いと言わざるを得ないと思います。少なくとも今活動している文学者は逃げ切り世代ではない。驚くほどの衰退と崩壊に直面する可能性が高い。言い添えておけば文学金魚がそれらをぶっ壊さなくても自然に消滅していきます。誰にも止められない。ただし新しい雑誌等が総合文学のセンター雑誌になるとは考えにくい。変化はもっと底の方から起こるはずです。
○○壇というのは日本ドメドメの制度であり、それが抱える金属疲労のような問題も日本固有のものです。社会システムの大変化によって○○壇が崩壊すれば残るのは文学というナマモノだけです。簡単に言えば詩や小説を含む〝日本文学〟というナマモノだけが残る。今は過渡期なので文学金魚は総合文学と言っていますが、初めて夾雑物が少ない形で日本文学全体の姿が見えて来る。さて、それをどう活用するのか。小原さんがヒントを与えて下さると思います(笑)。
■小原眞紀子『文学金魚らじお Web3.0時代のコミュニティ(13)超国境コミュニティ3.0』■
■小原眞紀子『文学金魚らじお Web3.0時代のコミュニティ(13)超国境コミュニティ3.0』■
■ 金魚屋 BOOK SHOP ■
■ 金魚屋 BOOK Café ■