紫雲 連載小説『クローンスクール』(第04回)をアップしましたぁ。この作家の世界観の作り方は独特です。世界視線と言えるような高みから小説世界を構築しておられます。かなり丹念に創作ノートのようなものを作っておられるのかもしれないですね。空間構成、時間推移があらかじめほぼ完璧に作られている感じです。
またスクールでは生徒たちが外組と培養組に分かれています。この2つのグループを対立させることで様々な能力を磨くのです。しかし先生たちの方針が完全統一されているわけではありません。張という先生は学校の大方針とは正反対の言葉を口にします。先生の中でも対立に近い綻びが内在しています。
さらに学校に出入りする管理職と呼ばれる役人がいます。彼らは外と繋がっている。役人ですから規律に従って動きますが、舞台はC国に設定されこの国の様々な暗部も小説に取り入れられています。一筋縄ではいかない形で学校と外が繋がるのでしょうね。伏線が驚くほど張り巡らされ、どんどん集約されてゆくスリリングな小説です。
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