未刊句集篇②は『涅槃學』である。『涅槃學』は市販の揮毫帖を使用したと思われる装幀で、筆ペンのような筆記用具で句が浄書してある。奥付に『限定參部本之内本書貳番』とあり、唐門会所蔵本は限定3部の内の2番である。唐門会のために作られた希覯本・趣味本という意味では未刊句集だが、安井氏が『涅槃學』を一つの完結した句集という意識でまとめたのは確かだろうと思う。
『涅槃學』には全150句が収録されている。過半数の94句が『阿父学』に収録され、1句が第5句集『密母集』に収録されている。残り55句は未発表句である。収録句数から言えば、前回取り上げた『汝がコスモロギア』と同様、『涅槃學』も原(ウル)『阿父学』である。『涅槃學』の奥付は昭和49年(1974年)2月11日で、『阿父学』の奥付は同年11月7日なので、安井氏は約半年間で『涅槃學』を解体・再構成して『阿父学』を作り上げたことになる。『涅槃學』も『阿父学』も複数の章から構成されるが、その名称や順番は異なる。
■『涅槃學』と『阿父学』の章構成
・『涅槃學』
『幼年や』『無日の抄』『俳句物語』『色合せ』『歸去来』『丁丁』『假文』『商人』
・『阿父学』
『遺典』『幼年や』『帰去来』『色合せ』『無日抄』『商人』『仮文』
『涅槃學』にあった『俳句物語』と『丁丁』は『阿父学』では削除され、代わりに『遺典』が加えられている。『幼年や』『無日の抄』『色合せ』『歸去来』『假文』『商人』の章タイトルは『阿父学』でも使用されたが(『阿父学』では『無日の抄』は『無日抄』に、『歸去来』『假文』は新字の『帰去来』『仮文』に改められている)、必ずしも各章の内容が『阿父学』に引き継がれているわけではない。以下に『汝がコスモロギア』と『涅槃學』が、どのように『阿父学』に構成し直されたのかをまとめておく。
表からわかるように『汝がコスモロギア』の大半は『阿父学』の『仮文』の章に収録されている。『涅槃學』はもう少し複雑だ。『涅槃學』の『幼年や』『色合せ』『歸去来』『商人』の句の多くは『阿父学』の同名の章に収録されているが、『無日の抄』と『假文』は、『阿父学』の同名の章には一句も収録されず他の章に分散されている。安井氏は一度は『涅槃學』というタイトルで句集草稿をまとめてみたが、それを公刊するに当たり、『阿父学』というタイトル、というより新たな主題(コンセプト)で全体を再構成し直したということだろう。
句集にこめられた作家の思想は冒頭句に表れやすい。『涅槃學』の巻頭は『先師より死亡術をもらひけり』である。この句は『阿父学』では『梅花師より死亡術をもらひけり』に改稿されている。『梅花師』は恐らく梅を咲かせ、季節の巡りを司る神的存在だろう。従って『先師』から『梅花師』への改稿は、師弟間の『死亡術』の相伝という意味合いを、より大いなる存在からの『死亡術』の授与に改めたものだと考えられる。
安井氏は『阿父学』とほぼ同時に初期の重要な俳論集『もどき招魂』を刊行している(『阿父学は』昭和49年[1974年]11月7日、『もどき招魂』は同年10月28日発行)。山本俊則さんがどこかで書いていたが、安井氏は『もどき招魂』で、絶対不可知の俳句と一体化するためにはお神楽の翁のように人間でありながら神を装うこと、神になりきること、あるいは密閉した箱船に乗って補陀落に渡ろうとした僧侶のように、生きながら限りなく死に近い時空間を作り上げる必要があるのだと述べている。『涅槃學』を制作していた昭和49年2月に安井氏は『もどき招魂』の原稿浄書も行っていたはずで、そこでの思想が『涅槃學』に色濃く反映されているのではないかと思われるのである。
『涅槃學』の『涅槃』の意味は多義的だが、それが限りなく死に近い悟りの境地を指すのは確かだろう。そのため巻頭に『先師より死亡術をもらひけり』置かれているのだと思う。この句で始まる以上、『涅槃學』のコンセプトは死と悟りの境地の表現ということになる。しかし安井氏は句集を公刊するにあたって、それをもう一段高次の表現に練り上げようとしたのではないかと思われる。
『涅槃學』は『幼年や』章から始まるが、『阿父学』では『幼年や』章の前に『遺典』章が置かれ、末尾の章が『商人』から『仮文』に変わっている。『阿父学』は『遺典』『仮文』の2つの文書(もんじょ)で始まり終わるのである。つまり『阿父学』は、『阿父』がその体験・思想を綴った文書の研究(学)という構造を持っていると考えることができる。『涅槃學』が死と悟りの境地の表現そのものだとすれば、『阿父学』は『涅槃』をすでに経験した父親=先人(『阿父』)の文書を巡る『学』、すなわち死と悟りの境地(『涅槃』)の相対化だと読解できるのではなかろうか。
大鶫ふところの毬の中(あた)るべし
『阿父学』の巻頭句である。大鶫といってもツグミであるからには身体の大きさはたかがしれている。それに向けて懐から取り出した毬を投げれば中(あた)る。当たるのではなく中心を射貫くというのがこの句の意味である。現実にはありえない光景である以上、毬が射貫いているのは観念である。俳論集『もどき招魂』では俳句との合一は風狂と死の比喩で語られていたが、『阿父学』ではそれが確実に的を射抜くことができる方法に昇華されていると言っていいのではなかろうか。
未刊句集の紹介と分析を兼ねた文章なので、何やら大学の紀要論文のように難しい内容になってしまいましたが、どうかご容赦ください。次回からも同様の紹介・分析を行うと思いますが、もう少し読みものとして楽しい内容にしたいと思います。
岡野隆
■ 『涅槃學』表紙 ■
■ 『涅槃學』本文 ■
【未刊句集『涅槃學』書誌データ】
市販の揮毫帖を使用しているのではないかと思われる。表紙はボール紙に布貼り、見返しは金を散らした和紙。本文も二つ折りの和紙で30枚、60ページ。恐らく筆ペンで書かれている。全150句を収録。後に第4句集『阿父学』に収録される句が94句、第5句集『密母集』に収録される句が1句あり、残り55句は未発表句。奥付から昭和49年(1974年)2月11日に限定3部が刊行されたことがわかる。本書はその第2番。安井氏38歳の時の作品で、第4句集『阿父学』刊行の約半年前に制作された句集である。
【未刊句集『涅槃學』全文】
涅槃學
(目次)
幼年や
無日の抄
俳句物語
色合せ
歸去来
丁丁
假文
商人
幼年や
先師より死亡術をもらひけり(④『阿父学』『幼年や』)*1
幼年や隠して植ゑるたばこぐさ (④『阿父学』『幼年や』)
まくらぎのそばの水飲む牡丹雪 (④『阿父学』『幼年や』)
漆くぐる犬からもわが泪おつ (④『阿父学』『幼年や』)
漆の葉はらへばみえる友の家 (④『阿父学』『幼年や』)
稚兒舞やふいに漆をなぎたほす
白墨をにぎりしめたる夏と秋 (④『阿父学』『遺典』)
わがいちじく殺兒(キルチャイルド)と叫びけり (④『阿父学』『幼年や』)*2
少年よ涅槃前後のみなをみな (④『阿父学』『幼年や』)*3
性交やひるをさがりの葛の花 (④『阿父学』『幼年や』)
少年よわが木耳(きくらげ)のむしられぬ
滅裂のズボンをひろふけしのはな
白鷺や漏らすけむりのらんどせる
グライダア近づきつつあり青山椒 (④『阿父学』『遺典』)
ひるすぎの小屋を壊せばみなすすき (④『阿父学』『幼年や』)
岩陰に田植中止して躍る
死鼠もおおばこぐさも二階の夜 (④『阿父学』『幼年や』)
青蓮華このまくらぎをぬき遂げる (④『阿父学』『幼年や』)
水を飲みれんこんを抜く夕暮に (④『阿父学』『幼年や』)
ポケットが裂けたる夜の青蜥蜴
天心にわが蜘蛛の圍(い)を廻しつつ
まくらぎへからだを誘ふ春の虻
薄明のしらみをこぼすまくらぎに
まくらぎもカリスマも漬く秋の水
辭典から「植物」を抜くたばこぐさ
雁わたる烏波尼沙陀(うぱにしやだ)もふろしきも (④『阿父学』『遺典』)*4
沖へでて洗濯板の終るかな (④『阿父学』『帰去来』)
父達が父の板書(いたか)の墓抜きに (④『阿父学』『幼年や』)
舌根の苺ひとつをとりにゆく海
夕空ふかく餌虫(ゑむし)を賣る戀人の家 (④『阿父学』『遺典』)*5
南北に逃げてかまきりふたつ死す
二つ夜のおほばこぐさをすぐるらん (④『阿父学』『帰去来』)*6
大衾(おほぶすま)みがきにしんの海ならん
斑猫へちかづく午後の友ならん (④『阿父学』『帰去来』)*7
蛇山に泡だつ人と籠るらん (④『阿父学』『帰去来』)*8
神殿ににせやまどりが裂けるらん (④『阿父学』『帰去来』)
無日の抄
瞠(みひら)けば蜘蛛が耳成山にいる (④『阿父学』『幼年や』)
少年ひそむ煙草畠に煙無し
乳母車まひるの苦海の貝ほてり
白墨のごとくほうらん涅槃の夜 (④『阿父学』『幼年や』)*9
口密(こうみつ)のひるのいたどりぐさならん (④『阿父学』『帰去来』)*10
紺色の友の空屋へにしんくき
かの蛇山こむらがへりの足ならん (④『阿父学』『帰去来』)
縞蛇も初夜(そや)にうごまくまくらぎも (④『阿父学』『幼年や』)
逆の峰入しづかにしづかに膓(はらわた)よ (④『阿父学』『帰去来』)
遂にかりがねおちる二階の南北よ
こほろぎがおどる二階の梵ならん (④『阿父学』『幼年や』)
煙草畠にわが牛乳壜が裂けるらん
おほばこぐさの岬まひるの感染者 (④『阿父学』『遺典』)*11
白、黒のさぎの高さのたんすより
菩提寺へにせあかしやをくぐり行く
俳句物語
虚(おほぞら)もいたどりぐさもわれを忌む (④『阿父学』『無日抄』)*12
灰のかぐらかぶる相似(にせ)のわれならん (④『阿父学』『無日抄』)*13
原に立ついたどりの根の不明かな (④『阿父学』『帰去来』)
乳母車わがヂギタリスの根を抜けり
姉の手のけむりたけの刹那かも (④『阿父学』『帰去来』)
西空へふるにんじんが抜けゆく衾(ふすま) (④『阿父学』『色合せ』)*14
岩の裏ひるのねぶつを隠しつつ
峰入のキセルの中をもやせる火
岩ちかく人の寝釈迦のねがへれり (④『阿父学』『仮文』)*15
まひるまの門半開の揚羽かな (④『阿父学』『色合せ』)
雨ちかき煙草畠を嗅ぎまはるかな
煙草の花をふもとからみる盂蘭盆會(④『阿父学』『無日抄』)*16
ピストルを後夜(こうや)の二階に寫生せり (④『阿父学』『帰去来』)*17
阿母をみるにせあかしやに眼ひとつ (④『阿父学』『帰去来』)
無人の岬へゆく青ツ葉も興樂も
色合せ
片足もお蔭で踊る荒地かな (④『阿父学』『色合せ』)*18
烏蛇(からすへび)が走るなげしみな樂(すき)な (④『阿父学』『色合せ』)*19
晝の世の畠の烏いろあはせ (④『阿父学』『色合せ』)*20
晝の世の色(しき)をのんだる親鴉
寒椿火事をひろげにゆく夕べ (④『阿父学』『色合せ』)
母國(ははぐに)のおほばこを燒き拂ふかな
春過ぎておがくづかぶる牛ならん
藪のうしろの人參木(にんじんぼく)よひるのつき (④『阿父学』『帰去来』)*21
南北の煙草の花を睹(み)るやみな (④『阿父学』『無日抄』)*22
青竹でふえ作るとき動悸せり (④『阿父学』『遺典』)
旅人よみえたる二階の灰かぐら (④『阿父学』『帰去来』)
遠淺に墓たてるのだ旅人よ (④『阿父学』『帰去来』)*23
叟(おきな)もし向き合へるふたつの空屋 (④『阿父学』『色合せ』)
無數ならもつとながれる茄子の海 (④『阿父学』『帰去来』)*24
赤犬を盗みにゆくも盂蘭盆會 (④『阿父学』『色合せ』])*25
歸去来
腹ばひにみえるとねりこふと漆 (④『阿父学』『色合せ』)*26
少年やふえるひるまの寝釈迦ぐさ
晝の世の岩にかくれて交す煙草火 (④『阿父学』『色合せ』)*27
二階より地のひるがほをふく友や (④『阿父学』『帰去来』)*28
せんべいの穴の補陀落ふるねずみ
馬の艸(くさ)らんどせるをばいれかへる (④『阿父学』『帰去来』)*29
起るかとおもへばてんかん漆立つ (④『阿父学』『帰去来』)*30
九月盡ふと山中の兜かな (④『阿父学』『帰去来』)*31
死鼠を銜へつつあり坪の内 (④『阿父学』『幼年や』)
竹山に煙草一本ふくをみな
漆山まれに降りくるわれならん (④『阿父学』『幼年や』)
夏草へ伏てまくらぎ啜りけり
煙草畠に溺れる友のmanasかな (④『阿父学』『遺典』)
ふろしきのうらのふだらく柿の種
沖の桶近づきつつあり二階の夜
我にちかきどのいたどりの根(こん)ならん (④『阿父学』『色合せ』)*32
麥は穂にちかづくひるの黙者(ムニ)ならん (④『阿父学』『帰去来』)*33
墓もなき夏草を過ぐらんどせる
丁丁
火のそばを鶯飛べる荒地かな (④『阿父学』『商人』)
如輪木(じょりんもく)けむりのごとくに性交す (④『阿父学』『無日抄』)
高鳶にふらり夢占人(ゆめうらびと)きたる (④『阿父学』『無日抄』)
廚のあたりにぷしけとび交ふ旅人よ (④『阿父学』『無日抄』)
旅人が潟(うみ)を漕ぎゆき藪から歸る (④『阿父学』『無日抄』)*34
叫びねんぶつすすきの中の空屋かな
餓ゑ犬つるむあれが偽の灰かぐら
空屋からまひるの鴉を見落せり (④『阿父学』『色合せ』)
ふだらくへ姉のごとくに水煙草 (④『阿父学』『無日抄』)
泡雪のねんぶつを喰ふ春の馬
友の手にみがきにしんを空見(そらみ)せり (④『阿父学』『無日抄』)
蒼穹のみがきにしんの妙なりけり (④『阿父学』『無日抄』)
泡雪の畠にこぞの毛もいづこ (④『阿父学』『商人』)*35
野道のはてに一毛はえる斷食者
信天翁もふるさとの毛に隠れけり (④『阿父学』『商人』)
萬歳は縞蛇またぎ行方も知れず (④『阿父学』『無日抄』)*36
嬰粟よぎるもうひるすぎの足の過去 (④『阿父学』『色合せ』)
御燈明ここに小川の始まれり (④『阿父学』『色合せ』)
沼岸を洗へる舌の波羅密も
いちじくや幼き法師を出しつくす (④『阿父学』『遺典』)
赤山に現れる萬歳(まんざい)おそろしきかな
山荻分けて馬の乳をのみに來ぬ
藤の實に少しみえたるけさの我 (⑤『密母集』)
友とねて越後の道の花茨
ひるがほに殘る一人も斃れけり
砂濵に水を乞ひたる人の秋
去る友に別の榎が生えおらん (④『阿父学』『商人』)
假文
わが興學、わが絶學
下萌や叟(おきな)が逃げゆくとき赤し
れんこんを板にならべて死人(しびと)立つ (④『阿父学』『幼年や』)
遠島のわがいちじくへ梯(はし)立てり (④『阿父学』『遺典』)
沖の樽くるしくるしく御獻燈
遠の茸へかぶさるわが相似者よ (④『阿父学』『無日抄』)*37
二人の翁がすれ違ふとき黒牡丹 (④『阿父学』『無日抄』)*38
姉とゆくひごろの岩を隠すいらくさ (④『阿父学』『帰去来』)*39
喞筒小屋覗けば去年(こぞ)の巨草みゆ (④『阿父学』『色合せ』])
この土手に法師居直るうつぼぐさ (④『阿父学』『幼年や』)
法師蟬いつも海からくる法師
竹の秋犬のけむりの我でなく
死鼠を常(とこ)のまひるへはふりけり (④『阿父学』『無日抄』)*40
法師蟬我を出でゆくふところの秋 (④『阿父学』『幼年や』)*41
旅人がひるをすぎゆくひるの貘(『貘』の横に『膓』) (④『阿父学』『無日抄』)*42
己(『己』の横に『犬』)に隠れてはらわたを出す箒草 (④『阿父学』『商人』)*43
わらびからしだへ日夏の虎吠えて (④『阿父学』『商人』)
血忌日のげにやまどりが生えるらん
商人
優曇華にこむらがえりの商人よ (④『阿父学』『商人』)*44
摩頭(まづ)の木に姉のごとくに抱かれけり (④『阿父学』『商人』)
犬山椒ふと石柱がおこるらん (④『阿父学』『商人』)
木苺へかたむく馬上に妊娠し
青茄子も犬へ落ちるみな叟(おきな)
晝月とふるさとの斷食者の糞よ
犬のうしろの一瞬の煙草畠かな (④『阿父学』『幼年や』)
句集涅槃學著
者安井浩司甲
寅如月拾壱日
刊限定參部本
之内本書貳番
禁視姦山賊版
(お浩司唐門会雅印)*45
【註】
* 句の後に収録句集名を表記してある。数字①、②…は第1句集、第2句集…の略。
*1 『阿父学』『幼年や』篇所収の『梅花師より死亡術をもらひけり』の初稿か。
*2 定稿では『殺兒(キルチャイルド)』のルビは『キル・チャイルド』
*3定稿では『少年よ』は『少年や』。
*4 定稿では『雁わたる』は『鳥わたる』。
*5 定稿では『餌虫(ゑむし)』にルビなし
*6 定稿では『つ』はカタカナの『ツ』。
*7 定稿では『午後の友』は『死後の友』。
*8 定稿では『蛇山に』は『蛇山の』。
*9 定稿では『白墨のごとくほうらん』は『白墨をほうるごとくに』。
*10 定稿では『口密(こうみつ)の』は『口密(こうみつ)かのひるの』。
*11 定稿では『おほばこぐさ』は『おおばこぐさ』。
*12定稿では『虚(おほぞら)』のルビは『おおそら』
*13 定稿では『かぶる』は『おこる』、『われ』は『我』。
*14 定稿では『衾(ふすま)』にルビなし。
*15 定稿では『ねがへ』は『ねがえ』。
*16 定稿では『白馬をうしろから観る盂蘭盆会』に改稿か。
*17 定稿では『寫』は新字の『写』。
*18 定稿では『片足も』は『一本足も』。
*19 定稿では『烏蛇(からすへび)』にルビなし、『樂』は新字の『楽』。
*20 定稿では『晝』は新字の『昼』。
*21 定稿では『參』は新字の『参』。
*22 定稿では『花』は『はな』、『睹(み)』にルビなし。
*23 定稿では『淺』は新字の『浅』。
*24 定稿では『數』は新字の『数』。
*25定稿では『會』は新字の『会』。
*26 定稿では『腹ばひ』は『腹這い』。
*27 定稿では『晝』は新字の『昼』。
*28 定稿では『ひるがほ』は『ひるがお』。
*29 定稿では『艸(くさ)』にルビなし。『いれかへる』は『入れかえる』。
*30 定稿では『おもへば』は『おもう』。
*31 定稿では『盡』は新字の『尽』。
*32 定稿では『ちかき』は『近き』。
*33 定稿では『麥』は新字の『麦』。
*34 定稿では『歸』は新字の『帰』。
*35 定稿では『こぞ』は『去年(こぞ)』。
*36 定稿では『萬』は新字の『万』。
*37 定稿では『遠の』は『遠い』、『かぶさる』は『かぶさるに』。
*38 定稿では『二人の翁が』は『翁二人が』、『違ふ』は『ちがう』。
*39 定稿では『ゆく』は『行く』。
*40 定稿では『はふりけり』は『抛りけり』。
*41 定稿では『法師蟬我を出でゆくふところの水』
*42 定稿では『ひるの貘』は『ひるの膓』。
*43 定稿では『己に隠れて』は『犬に隠れて』。
*44 定稿では『商人よ』は『商人や』。
*45 『甲寅如月拾壱日』は『昭和49年(1974年)2月11日』。
■ 予測できない天災に備えておきませうね ■