遠藤徹 連載マンガ『キノコの森』&連載小説『虚構探偵―『三四郎』殺人事件―』をアップしましたぁ。金魚屋から『幸福のゾンビ ゾンビ短編集』を公表発売中の遠藤さんの四コママンガ2本と小説です。遠藤さんはとても抒情的な面がある一方、シニカルで冷たい視線をお持ちの作家です。『キノコの森』と『えくすぽえめんたる』はそういう意味ではセットですね。石川、『えくすぽえめんたる』の表現、かなり好きです。新しい絵というかマンガの使い方だなぁ。
『虚構探偵』は『三四郎』で最も有名な三四郎池のシーンです。VRでシーンを再現すると面白いですね。「この物語の中で三四郎が興味を示す対象は女性に限定されている。文学でも、科学でも、芸術でもなく、世の中の変化でもなく、とにかく三四郎はただただ女性に近づくことだけを考えているように感じ取れるのだ」というのは身も蓋もないですがその通り(笑)。しかもこのシーンに〝殺人事件〟の凶器が隠されているかも。続きが楽しみです。
遠藤さんは映画好きでビジュアルに強い興味をお持ちだと思います。『幸福のゾンビ』収録の『ジェイコブ・ウィリアムズ』は、大男の黒人ギャングが射殺された後にゾンビになってひたすら絵を描くという物語です。ジェイコブの描く絵がまさにVRなんですね。ビジュアルが人間の内面に引き起こす感情が絵画表現そのものとなっている形で表現されます。視覚を中心に据えた小説です。この書き方も案外新しいんじゃないかと思いますですぅ。
■遠藤徹 連載小説『虚構探偵―『三四郎』殺人事件―』(第15回)縦書版■
■遠藤徹 連載小説『虚構探偵―『三四郎』殺人事件―』(第15回)横書版■
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