寅間心閑(とらま しんかん)さんの連載小説『助平(すけべい)ども』『二十五、バッド・チューニング』をアップしましたぁ。チューニングが合っていないといふか、どーも世の中とシンクロしていないような気がする時ってありますね。しかしそういう時に限って重要な事が起こったりします。『助平(すけべい)ども』の主人公の場合、たいていは自業自得なのですが(笑)。
とにかくぐるっと一回りして、舞台装置が揃った気がします。ここから多分、追い込みが始まってゆくはずです。小説としての正念場とも言えますね。これだけ魅力的な伏線を揃えたのですから、徹底的に書いていただきたいと思います。
小説は基本的に平明でなければなりません。小説家の卵さんたちは、自分の作品がベストセラーになることを夢見たりしますよね。じゃ現実のベストセラーとはどういうものか。老いも若きも楽しんで読める小説がほとんどです。年齢層であれ男女であれ、読者を選ぶような作品はベストセラーになりませんし、難解な小説がすんごく売れるということもありません。
でもベストセラーになればいい作品なのかというと、当然、上には上がある。ある程度平明で、つまりはポピュラリティーがあって、なおかつプラスアルファが確実に感じ取れる作品が長い年月を経て傑作として残ってゆくのです。ではプラスアルファの要素とはなにか。作家が作品で表現しようとした本質を書くことですね。この本質は社会コード的な善悪を超える。それが文学というものです。
■ 寅間心閑 連載小説『助平(すけべい)ども』『二十五、バッド・チューニング』縦書版 ■
■ 寅間心閑 連載小説『助平(すけべい)ども』『二十五、バッド・チューニング』横書版 ■
■ 金魚屋 BOOK Café ■
■ 金魚屋 BOOK SHOP ■
■ 第8回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項 ■
第08回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項です。詳細は以下のイラストをクリックしてご確認ください。
■ 金魚屋の本 ■