青山YURI子さんの連載小説『コラージュの国』(第20回)をアップしましたぁ。コラージュの国にも架空請求詐欺のようなものがあるんですね(笑)。ただアルツールは常に慎重で用心深い。いろんな所に視線を走らせて安全を確認してますね。必ず街や建物の構造を把握しようとしてるなー。このあたりに青山さんの海外生活の癖のようなものが表れているのかもしれません。ホテルとかで、まず非常口を確認する日本人ってあまりいませんよね。
しかし単なる詐欺で試験を受けるわけがないのでして、『大きく平らで、布または紙のように机に置かれた食材または植物のようなものを千切りにして一寸違わずにシュレッダーにかけたような形に切る、ことが課せられた』ということ自体が、コラージュの国のあり方です。この国では『何をやらされているのか、どこを目指すのか、分からない中での僕たちの葛藤、試行錯誤の度合いを試されている』のですなぁ。
もち試験ですから点数があり、及第と落第があるわけですが、自分が何をしようとしているのか、何をしたいのか把握できない人はいつまでも試験を受けさせられるということでもあります。この試験が第2の国の最後に出て来るのは示唆的です。
■ 青山YURI子 連載小説『コラージュの国』(第20回)縦書版 ■
■ 青山YURI子 連載小説『コラージュの国』(第20回)横書版 ■
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