ドイナ・チェルニカ著、ラモーナ・ツァラヌ訳、No.004 『少女と銀狐』第6章をアップしました。「第6章 ロウのカゴにとじこめられたハリネズミとのであい」です。今どきの言葉で言うと少女とイルとアレイ一行は様々な動物や植物と出会い、ロールプレイングゲームのように贈りもの(ゲームでは武器か)を得てじょじょに銀狐に近づいてゆくようです。もちろんロールプレイングの方がヨーロッパの古い古い伝統的物語形式をなぞっているわけです。
今回はハリネズミとの出会いですが、『少女と銀狐』は深いけど比較的平坦で、恵み多い森がある土地ぢゃないと成立しない物語だということがよくわかります。オリジナルの物語を飾っていたアンナ・コンスタンティネスクさんの絵では、ハリネズミはクリスマスケーキのようにも見えるなぁ。銀狐とボズガは善と悪、神と悪魔の対立と捉えられないこともないのですが、森の中の物語ですから一筋縄ではいかないでしょうね。
で、もうすぐクリスマスですが、前にラモーナさんがエッセイで、クリスマスには東京神田のニコライ堂のミサに行くと書いておられました。あたりまえですが正教系の教会ぢゃないとダメなんだな。ドイツから東欧の方にゆくほど森の中の物語ってリアリティを増してゆくようです。南仏からイタリア、スペインぢゃ現実味がないか(爆)。ただま、どこか一点を起点にしなければ、全体像を捉えられないのはどんなジャンルでも同じでありますぅ。
■ ドイナ・チェルニカ著 ラモーナ・ツァラヌ訳 No.004 『少女と銀狐』第6章 縦書版 ■
■ ドイナ・チェルニカ著 ラモーナ・ツァラヌ訳 No.004 『少女と銀狐』第6章 横書版 ■
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