鶴山裕司さんの演劇金魚『No.014 第17回 青葉乃会-還暦記念公演-『卒都婆小町』』をアップしましたぁ。シテ柴田稔さんによる『卒都婆小町』のレビューです。文学金魚の著者ではラモーナ・ツァラヌさんが能の専門家で、この公演もご覧になっていたようですが、お忙しくてレビューを書けないといふことで鶴山さんが代打で登場です。
能は見たことのある方ならわかると思いますが、古典劇で使われている言葉も古語なので、どんなに噛み砕いて説明してもらっても難しい。また初心者は誰かに誘われて見にゆくことも多いと思いますが、その場合、最低でも謡本を読んで内容をあらかじめ理解しておく必要があります。そうしないとホントにちんぷんかんぷんになる。
ただ鶴山さんが『謡も仕舞も習ったことのない僕などは、あらかじめ謡本を読んでいても舞台の声をはっきり聞き取れない。読むと七五調で語呂がいいのだが、実際には十二音を八ツ拍子で謡うからだ』と書いておられるように、謡本を読んでも全部聞き取れるわけではありません。だけど舞台で今何が行われているのかは、だいたい理解できるようになります。
で、『卒都婆小町』では小町が深草少将に取り憑かれ、舞台上で着替えて少将に成り代わって舞います。鶴山さんはそれについて『地謡はどこまでも厭世的で仏教臭い。「深草の少将の、その怨念が憑き添ひて、かやうに物を狂はするぞ」と謡う。しかし少将の舞いの若さと美しさは、この謡曲がかつての胸焦がすような恋や一途な想い、それを取り巻く煌びやかな生活の思い出に支えられていることを示している』と批評しておられます。じっくりお楽しみください。
■ 鶴山裕司 演劇金魚 『No.014 第17回 青葉乃会-還暦記念公演-『卒都婆小町』』 ■
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