山本俊則さんの美術展時評『No.075 京都国立博物館開館120周年記念 特別展覧会『海北友松』展(後編)』をアップしましたぁ。友松は徳川の世になっても豊臣方の武将らと親しかったわけですが、全く影響を受けていません。むしろ関ヶ原以降が友松の全盛期です。それはなぜなのかを山本さんは考察しておられます。
友松は絢爛豪華な桃山絵画を代表する絵師の一人だが、その画風は禅的な心性を基盤にしているように思う。貴顕に交わり社会的栄達を求めるのではなく、竹林七賢人や寒山拾得のように、表舞台とは距離を置いて風雅を楽しみ、高い知性を育む生き方である。戦国の世でもそういった生き方を求める人々に、友松は愛されたのではなかろうか。もちろん友松の心性は骨太だった。それは彼の代表作である雲龍図などを見ればはっきりわかる。ただそれゆえ一種の成金バブルとも呼べる桃山時代において、友松の絵がおとなしく見えてしまうのも確かである。
(山本俊則)
確かに金地の障壁画では、友松は同時代の狩野永徳や長谷川等伯にちょっと見劣りするところがあります。だけんど禅画では彼らを凌いでいるわけですね。友松の代表作が墨画の雲龍図なのもうなずけるところです。
んで山本さんは友松展を見終わってから、キツネ丼を食べたやうです。ん~清貧(?)かな(爆)。ただま、文章のちょっとした記述にこそ作家の性格は出るわけで、こういったスリップ要素は文章テクニックではけっこう有効です。本題につながってないようでつながっている。どこに行った、何を見た、何を食べたは個人ブログではOKですが、それでは独立したエッセイや評論にならんのであります。
■ 山本俊則 美術展時評『No.075 京都国立博物館開館120周年記念 特別展覧会『海北友松』展(後編)』 ■
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