鶴山裕司さんの『BOOKレビュー・詩書』『No.024 シュルレアリスムの正統後継者―朝吹亮二評論集『アンドレ・ブルトンの詩的世界』(前編)』をアップしましたぁ。慶應義塾大学法学研究会から発行された、詩人・朝吹亮二さんの評論集『アンドレ・ブルトンの詩的世界』を取り上げておられます。このところ慶應大学さんの出版は堅調ですね。学術系の出版が多いですが、良書を刊行しておられます。
んで鶴山さんは、『『アンドレ・ブルトンの詩的世界』を読んで驚いた。ストレートに言えば、朝吹氏がここまでシュルレアリストだったとは思っていなかった』と書いておられます。鶴山さんは以前、『極私と非私』という朝吹亮二論を書いておられ、朝吹さんとシュルレアリスムの関係についても触れておられますが、予想以上に両者に深い関係があることに気づいたやうです。鶴山さんは、『僕は長い間、飯島耕一が日本のシュルレアリスム詩の下限だろうと考えてきた。しかしそれは訂正しなければならない。驚くべきことに朝吹は正統シュルレアリストである。アンドレ・ブルトンが生きていたら、シュルレアリスト名簿にその名が記載されても良いような正統シュルレアリストである』とも批評しておられます。
自由詩は明治維新以降に、欧米詩の翻訳から始まった新しい文学ジャンルです。日本の過去の詩の短歌や俳句、漢詩との折衷も進みましたが、自由詩に最も影響を与えたのはなんと言っても海外の前衛文化動向です。その中でもシュルレアリスムは最大の前衛文化運動です。ただその本質を的確に把握している文学者は少ない。朝吹さんは数少ない正統シュルレアリストのようです。
■ 鶴山裕司 『BOOKレビュー・詩書』『No.024 シュルレアリスムの正統後継者―朝吹亮二評論集『アンドレ・ブルトンの詩的世界』(前編)』 ■
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