ラモーナ・ツァラヌの文学金魚らじお『文学の旅 ⑤ ヨーロッパで読まれる日本の小説』をアップしましたぁ。今回はラモーナさんの故郷のルーマニアや、ラモーナさんが日本に来る前に日本文学を学んだドイツでの日本文学の紹介事情です。いわゆるグローバリズムが世界全体で急速に進んでいることがよくわかります。
書店の経営が年々厳しくなっているのは周知の通りです。お茶の水は古本屋街だけでなく三省堂書店や東京堂書店など大きな新刊本屋さんがあることで知られています。ただ一番お客さんが訪れやすい1階がカフェになっている書店が多い。本の売上げだけでは厳しいことをよく表しています。それはルーマニアも同じでラモーナさんは『書店は「お出かけしたくなる」ような場所になっています』『カフェや映画館、ギャラリーなどが併設したり、著名人が登場するイベントがあったりして、けっこうにぎわっています』と話しておられます。
一方で翻訳は盛んです。日本に限りませんが、世界中で売れた本が諸外国で翻訳されて出版されています。翻訳の質に高低はあると思いますが一昔前のように外国語に翻訳されることは特別でなくなりつつあります。どの国の作家も独自の文化と作家個の独自性が世界規模で試され始めているわけです。
書店を通さない本の流通、どんどんタイムラグが短くなる翻訳が今後ますます進むのは間違いありません。自動翻訳の精度がかなり上がっているので、基本日常言語で現実を描く小説は自動翻訳にかけてバイリンガルがエディットすれば意味的にはほぼ正確に伝わる。文学はグローバリズムとナショナリズムの間を往還するようになるでしょうね。
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