遠藤徹 連載小説『虚構探偵―『三四郎』殺人事件―』(第37回)をアップしましたぁ。『三四郎』で一番有名なシーンまで体験型読書が進んでまいりました。美禰子ちゃんの口からストレイシープ、ヘリオトロープが繰り返されるのです。これが最後の言葉になって三四郎と美禰子ちゃんは別れるのです。
漱石先生の小説の中で『三四郎』が人気があるのは、やっぱ淡い失恋を巡る青春小説だからでしょうね。漱石さんは長男偏重、基本家制度固持、男尊女卑の典型的な明治の男でありました。しかし小説では違うんですね。小説世界に入り込むと彼のいわばタテマエが崩れてゆく。『三四郎』以降も主人公の男は女性に振り回されるようになります。
で、そそ、虚構探偵』は『『三四郎』殺人事件』なのであります。『三四郎』のバーチャル体験がクライマックスに近づいて来ましたから、当然殺人犯も追い詰められて来ております。さて誰が殺人者なのか。推理が楽しみでありますぅ。
■遠藤徹 連載小説『虚構探偵―『三四郎』殺人事件―』(第37回)縦書版■
■遠藤徹 連載小説『虚構探偵―『三四郎』殺人事件―』(第37回)横書版■
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