寅間心閑 連載小説『オトコは遅々として』(第36回)をアップしましたぁ。日常はスリリングですね。他人にとってはたいしたことのない出来事でも、家族などの小さな集団にとっては大事件だったりします。それが気になって仕方がない。解決しようとすればできるんですが、それまでのいろんなシガラミなどがあって思い切った言動に移れない。
小説という表現は言葉数が多くないと成立しません。純文学的雰囲気(アトモスフィア)小説は別ですが、ストーリーによって進行する小説はそうです。あーだーこーだといろんな思念が渦巻き、対立と同意から成る会話がないと面白くない。まあ言ってみれば余計な言葉から小説は成り立っています。
ただ文学における饒舌体である小説では、ムダで余計な言葉を整理しそぎ落とす必要があります。言葉数が多くて膨らみがないと小説は面白くないのですが、本当にムダと読者が感じてしまってはダメです。常に読者を意識しながら必要最低限の心理と会話を軸にして物語を進めていく必要がある。必要最低限だけど饒舌。このあたりが小説のキモになります。
■寅間心閑 連載小説『オトコは遅々として』(第36回)縦書版■
■寅間心閑 連載小説『オトコは遅々として』(第36回)横書版■
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