遠藤徹さんの連載マンガ『キノコの森』(第14回)&連載小説『物語健康法(入門編)』(第24回 最終回)をアップしましたぁ。『物語健康法』も今回で最終回です。『物語健康法』をお読みいただければわかりますが、遠藤さんは純文学作家であり大衆作家でもあります。純文学作家というのはハッキリと作家の思想が観念として立っているということです。大衆作家であるというのは、小説が俗なもので読者に読んでもらうためには楽しませなければならないことをわかっておられるといふことです。
たとえば、ぼくたちの物語は風に乗って人々の耳へと語りかける。風が歌うのを聞いた人たちは、それを思わず口ずさみ、それはまた別の人の耳に入って口ずさまれ、そうやってメディアを媒介することなくしても、街中へ、そして街から街へと広がっていくでしょう。(中略)
ぼくたちは消えない、なぜならぼくたちは物語だから。そして、物語を滅ぼすことはできない。なぜなら、人間は物語を食べて生きているから。物語なしでは生きることができないから。さあ、だからどうせなら、身体にいい物語を食べましょう。心に効く物語を食べましょう。悪食も時にはいいけれど、基本的には身体においしい物語を食べようではありませんか。
さあ、みんな集まって、そしていっしょに声を合わせましょう。
遠藤徹『物語健康法(入門編)』
『ぼくたちは物語だから』『物語を滅ぼすことはできない』『人間は物語を食べて生きているから。』物語なしでは生きることができないから。』といふのが遠藤さんの思想でしょうね。〝物語言語道断主義〟かな(笑)。なにがあろうと物語を紡ぎ続ける作家です。遠藤さんのような作家は本質的に強い。生まれながらの小説家です。
■ 遠藤徹 連載小説『物語健康法(入門編)』(第24回 最終回)縦書版 ■
■ 遠藤徹 連載小説『物語健康法(入門編)』(第24回 最終回)横書版 ■
■ 金魚屋の本 ■
■ 金魚屋 BOOK Café ■
■ 金魚屋 BOOK SHOP ■