『りょんさんのときどき集中連載』『世相をわらう6―スピリチュアルな時代』をアップしましたぁ。りょんさんが書いておられますが、現代人がスピリチュアルに惹かれる理由は2つほどあるでしょうね。一つは先が見えにくいこと。現代的変化は静かですが、その実、もの凄い勢いでいろんなことが変わっている。不安に駆られる人も多いわけで、そこで超越的なスピリチュアルモドキに惹かれる人が現れてくる。陰謀論などその最たるものでしょうね。〝自分だけが本当のことを知っている〟と世の中にマウントして、特権的な位相にいるような錯覚に陥ることができるのが陰謀論です。
もう一つは情報化社会がもたらした世界の狭さです。SNSはスマホやパソコンで十分なので、占い師のところに出かけて行ってお金を払う必要すらない。半径5メートルくらいのいつものメンバーが世の中になりがちです。で、この半径5メートルくらいの世の中、ぜんぜん信用できない。誰もが自分にイイネしてくれるのを待ってるだけですから。強烈に自己を主張すれば本来は炎上するのが当たり前なので、ぬるま湯に漬かっていると閉じた精神世界ができあがってしまう。一種の甘やかしの構造です。
ではりょんさんの信じているスピリチュアルとはどういものか。『りょんさんにとっての当たり前で、端から見てるとスピリチュアルに見えるかも、っていうのは、りょんさんの仕事についての徹底的な楽観主義だな。自分の仕事はいいように転ぶっていうか、どうせうまくいくと思ってる。これって、デザイナーとか文章を書くとか、ものを作る人の特徴だと思うんだよね。ものを作る人は最初にイメージができてて、その途中の過程でガタガタあったって、たどり着くところは決まってるって思う。そうじゃなかったら、ものなんか作れない』と書いておられます。
創作者は裏付けのない自信家です。そうでなければ創作などやっていられない。最初から認められる人などいないわけで、自分が生み出す作品が世の中に受け入れられるかどうかという保証は一切ないわけですから。だけど自信がなければ続かない。この裏付けのない自信はまさにスピリチュアルでしょうね。ただ多くの成功者がそれを持って日々の仕事に励んでいると思います。
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