片島麦子さんの連載小説『ふうらり、ゆれる』(第15回 最終回)をアップしましたぁ。『ふうらり、ゆれる』も最終回になりました。ん~お名残惜しい。
淡々とした筆致でもの凄いスピードで時間が流れる小説ですが、ごく普通の一人の女性の人生を描き切っています。こういった書き方はあまりないですね。非常に贅沢な小説だと思います。
天から眺めるように冷たいような感じで書かれています。登場人物の孤独感は強い。しかしそれを追いかけ過ぎない。余白に流すような形で筆を止めています。その余白が孤独な人間たちを結びつけています。
日本の文壇では読みやすくポピュラリティのある女性作家の作品は、すべて大衆文学としてひとまとめにされる傾向があります。しかしそれは間違っていますね。しかつめらしいけど、ほとんど中身のない男性作家の作品よりも『ふうらり、ゆれる』の方が断然純文学です。
片島さんという作家は円熟期にお入りになったのでしょうね。『ふうらり、ゆれる』、石川、傑作だと思います。
■ 片島麦子 連載小説『ふうらり、ゆれる』(第15回 最終回)縦書版 ■
■ 片島麦子 連載小説『ふうらり、ゆれる』(第15回 最終回)横書版 ■
■ 金魚屋 BOOK SHOP ■
■ 第9回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項 ■
第9回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項です。詳細は以下のイラストをクリックしてご確認ください。
■ 金魚屋の本 ■