大篠夏彦さんの文芸誌時評『文芸5誌』『No.137 川上未映子「夏物語」(文學界 2019年03-04月号)(前編)』『No.138 川上未映子「夏物語」(文學界 2019年03-04月号)(後編)』をアップしましたぁ。文學界に2ヶ月に分けて掲載された、川上未映子さんの1,000枚の小説を取り上げておられます。大変な力作です。
長編大作なので文學界などで川上さんのインタビューなども掲載されているのですが、大篠さんに「読みましたか?」とお聞きしたら、「川上さんのインタビューは基本読まない。小説を書いている最中と書き終えた後の思考が違う気がする。どーも信じられない」といふ回答でした。なんとなくわかるような気がします。
「夏物語」末尾の出産シーンは、正直に言えば作家による〝渾身の嘘〟という気がする。それではこの作品のテーマには届かない。仙川涼子が言った「誰にも書けない」「すごい作品」にはなっていない。ただこの嘘は美しい。ギリギリまで追いつめられた人が口にする嘘は非情なまでに美しいのだ。渾身の嘘をつかなければ作家は「夏物語」を書き終えることができなかっただろう。
(大篠夏彦)
「夏物語」が川上さんの代表作になるのは間違いないと思いますが、石川も読んでいてこの先があるのかなとちと思いました。いろんな意味で問題作ですね。読解も評価も大きく分かれる作品だと思います。
■ 大篠夏彦 文芸誌時評『文芸5誌』『No.137 川上未映子「夏物語」(文學界 2019年03-04月号)(前編)』 ■
■ 大篠夏彦 文芸誌時評『文芸5誌』『No.138 川上未映子「夏物語」(文學界 2019年03-04月号)(後編)』 ■
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