鶴山裕司さんの連載長篇詩『聖遠耳 Sei Onji』(No.010)をアップしましたぁ。金魚屋から『日本近代文学の言語像Ⅱ 夏目漱石論-現代文学の創出』を好評発売中の、鶴山裕司さんの長篇詩2,187行です。耳の手術で短期入院中に書いた作品であり、鶴山さんは『聖遠耳 Sei Onji』に思い入れがないようですが、力を込めた作品が必ずしも傑作になるとは限らないといふ典型例のような長篇詩ですね。『聖遠耳 Sei Onji』、傑作です。21世紀の自由詩は『聖遠耳 Sei Onji』が示唆する方向に進むと思います。
各種の出版統計を見ていますと、出版業に関しては今年は去年よりも確実に厳しい状態になると思います。消費税の増税以降、出版売上は急激に悪化しています。一昔前とは違い、人々は様々な営みに少しずつお金を払わなければならなくなっている。インターネット系だけでもスマホ、Wi-Fiが固定費として加わりましたし、それをプラットホームにして消費されるゲームやマンガの閲覧代も加わります。エンタメ費も多様化しています。消費税増税でインターネットという基幹インフラに直結していない雑誌や本の紙媒体に割く金額がまず絞られるのは当然です。打開策がなければ大手出版社での予算や人員削減、体力のない中小出版社の倒産は避けられなくなるでしょうね。数字の推移を見ていると、まあ間違いなくそうなる。
ただ悪いことばかりではなく、世の中の推移がはっきりしてくれば、それに対応した手を打つこともできるようになります。それが2020年という〝新たな0年代〟から始まってゆくでしょうね。日本ではバブル崩壊後の現在までを「失われた20年」とか「30年」とか呼びます。それはまったくその通りで、経済は停滞しています。なぜ停滞するのかといえば、それに対応した新たなシステムを見つけきらないからです。パイが大きいなら大きいなりに、小さいなら小さいなりにそれに対応したシステムはあります。人々の無意識が意識化されて、しびれを切らしたように変化し始める時期に差しかかっているのです。
■ 鶴山裕司連載長篇詩『聖遠耳 Sei Onji』(No.010)縦書版 ■
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