山本俊則さんの美術展時評『No.075 『ジャコメッティ』展』をアップしましたぁ。山本さんも書いておられますが、ジェコメッティとベーコンの値段は上がり続けています。ま、ニューヨークを中心とした絵画投機市場と言いますか、美術やっちゃ場のお話ですけど。日本はそれほどでもないですが、世界にはミリオネアがたくさんいらっしゃるんだな。画商がテコ入れしてある画家に資金を集めると高騰する仕組みがあります。でも買えない値段になると逆に冷静に作品を見ることができる面もあります。やたらと有り難がっちゃう人も増えますけんど(爆)。
山本さんは『ジャコメッティは人間や物への強い興味が遠近法を無化してしまうことに驚いた。現実の人間存在が軽いことに気づき世紀の大発見であるかのように、腰を抜かすほど驚いた。そしてその経験を見たまま表現しようとした。こんなに刺激的で面白い美術家はめったにいない』、『その作品でも、言葉でもジャコメッティには驚かされる。彼自身があきれるほど素直で正しい直観的驚きをもって、常識に覆われた現実の背後から新たな本質をつかみ出してくれるからである』と批評しておられます。まったくそうですね。ジャコメッティは作品の値段を無私して面白い。
また山本さんは『ジャコメッティ作品は完成・完結した作品より魅力的だ。無限の可能性を感じ取れるからである。完璧な作品より可能性を夫含んだ未完成作品の方が次世代の作家には魅力的でありインスピレーションを与えるのだ。彼がいまだに現代作家たちに影響を与え続けている理由である』とも批評しておられます。これは文学作品にも言えることですね。じっくりお楽しみください。
■ 山本俊則 美術展時評『No.075 『ジャコメッティ』展(前編)』 ■
■ 山本俊則 美術展時評『No.075 『ジャコメッティ』展(後編)』 ■
■ 第05回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項 ■
第05回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項です。詳細は以下のイラストをクリックしてご確認ください。
■ 予測できない天災に備えておきませうね ■