ラモーナ・ツァラヌさんの連載エセー『交差する物語』『No.018 ショウブの季節』をアップしましたぁ。ラモーナさんは来日してからお花を習っておられます。今回は華道といふか生け花のお話です。あ、ラモーナさんは華道だけでなく、謡いや茶道も習っていると噂でお聞きしました。花嫁修業万全ですなっ!(爆)。
ラモーナさんは、「基本的な作品種ともいえる生花は、真(しん)、副(そえ)、体(たい)と呼ばれる三つの要素からなるのだが、M先生はその三本の枝のそれぞれの役割を「天地人」として説明していた。・・・しかし教材にあった図を参考にして実際に花を生けてみたら、花はそう簡単に「天地人」になるわけがないとすぐに思い知らされた。種類によって花には特徴がある。しかも花一本一本には「性格」がある。その性格を見極めるためには、生ける側の自分が花をこうしたいと思うのをやめて、花はどうなりたいかを「聞く」必要があると、M先生がいつも仰っていた。結局のところ、あの入門コースに参加して分かったのは、花の物語を引き出すようになるには時間をかけて、花と会話をし続ける必要があるということだった」と書いておられます。
こりは確かにそうなのであります。華道にはいくつかの明確なルールがあります。お花を習ったことのある人と習ったことのない人では、活けた花を見ればすぐにその違いがわかります。華道とか茶道の決まり事といふと、日本人は「堅苦しいことを」と眉をひそめがちですが、実際にやってみると合理的な理由があることがわかる。決まり事を変えようとしてもなかなかうまくいかないわけです。その上、なぜそういう決まり事なのかを論理的に説明するのがけっこう難しい(爆)。
ラモーナさんのエッセイは、日本人が見過ごしがちな事を教えてくれます。それにしてもラモーナさんはちょいと神秘主義的だなぁ。アメリカの刑事アクションテレビドラマを見ていると、ルーマニアとかポーランド、ウクライナ人はなぜか暗殺者が多いのですが(ロシア人が出てくるときはだいたい旧KGBですな)、ラモーナさんはやっぱり魔女の末裔かもしれまへん(爆)。
■ ラモーナ・ツァラヌ 連載エセー 『交差する物語』『No.018 ショウブの季節』 ■