池田浩さんの文芸誌時評 『 No.003 小説宝石 2012年09月号 』 をアップしましたぁ。岩井志麻子さんのエセーを取り上げておられます。池田さん、注目するポイントがマニアックだなぁ (笑)。でもこういった視点の方が、各文芸誌の特徴が見えてくるかもしれません。
ギョーカイ人って、雑誌を手にとっても、作品は読まずにコラムや後記を熟読してることが多いんです (笑)。黙っていてもある程度は本が売れた時代や、現在売れっ子の作家は別ですが、多くの作家が雑誌の編集方針に過剰なほど神経を尖らせるようになっています。ひどい言い方ですが、作家って 『外注受注』 を待っている文芸誌の下請け業者ぢゃないかと感じることもあります。文芸誌に書くことはなるほど作家にとってのステータスかもしれませんが、そればかり気にするようになったから作品の質が落ちるんぢゃないかと思うこともあります。
金魚屋の 『文学総合主義』 と 『文学原理主義』 はブログで何度も書きましたので説明しませんが、もう一つ、文学金魚にはどうしても表現したい内容を抱えた作家さんたちを集めたいという方針があります。依頼が来ようと来まいと、どうしても書いてしまう作家さんたちです。ダメ出しの出ない密室で楽しく書いている作家さんではなく、読者を意識して書くことができる作家さんたちです。
そういう作家さんたちは意外と多いと思います。文学金魚はそういった作家さんたちのお手伝いをし、なにがあっても変わらない作家さんたちの 『信念』 をお伝えできる場にしたいのです。文学金魚はまだまだ小さいですが、『文の力』 を心から信じています。
■ 文芸誌時評 『 No.003 小説宝石 2012年09月号 』 ■