遠藤徹 連載小説『ビューチーコンテストオ!』(第02回)をアップしましたぁ。三美神が登場してビューティーコンテストがジャックされます。そして主人公ですが影の薄い語り手の針素一郎が三美神から審判役に指名されます。遠藤ワールド全開です。
遠藤さんの小説に登場する男性主人公はしばしばマゾ的です。一郎君にしても「ぼくは目立たない。人に名前も顔も覚えられないというのが特技とさえいえる存在なのだ」とある。そんな彼が表舞台に引き出される。デビュー作『姉飼』で表現されたように、男性にとって異和であり未知である女性に主人公は圧倒されます。だけど死なない。苦の中で生きるか異和と未知に対する異議申し立てを行います。
この異議申し立ては社会的コードに抵触することもあれば、人間存在の本質に届くこともある。男女という性差に限らず人間存在はすべからく自分が持っているものを必ずすべて使う。ビューティーコンテストもその一つ。ビューチーコンテストオを相対化するにはその対極にいる底辺的異性が必要。さて、どういう逆転が起こるんでしょうね。楽しみです。
■遠藤徹 連載小説『ビューチーコンテストオ!』(第02回)縦書版■
■遠藤徹 連載小説『ビューチーコンテストオ!』(第02回)横書版■
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