第03回 文学金魚新人賞受賞作 青山YURI子さんの連載小説『ショッキングピンクの時代の痰壷』『No.003 ガム屋敷のふたり/キルスティン』をアップしましたぁ。ん~青山さんの小説の組版はむちゅかしひ。縦書版でも横書版でも正確にオリジナルを再現できないなぁ。どーぞ両方ともチェックしてみてください。縦書き横書きを組み合わせた形がオリジナル原稿に近いでふ。

 

 「ねえ結局、イタリア人なの、フランス人なの、ポルトガル人なの、日本人なの?」

 彼は映画を見るたび、その国の人物になりきってしまうのだ。

 どこを見ても彼がいる。後で映画を見返すと、イタリア人にもフランス人にもポルトガル人にも、スロベニア人にもスペイン人にもなった彼がいる。彼のリズムとメロディーを刻む人間がこんなにたくさん名作の中に隠れていると、もしも大人になった時、もしも離れることがあった時、困ることになると思う。

(青山YURI子『ガム屋敷のふたり』)

 

この記述は青山さん自身への言及でもあるだろうなぁ。外国で長く暮らしていると、その国の文化や思考の影響を強く受けることがあります。しっかし青山さんはどっぷり日本人だと思います(爆)。でもある種の憑依能力がある。憑依であって同化はないと言うべきかな。作品は前衛的に見えるのですが、空疎な観念的前衛の気配がない。かなりしっかりとした根があって憑依してゆくような小説だと思います。多少エロチックなのもそのせいだろうなぁ。文字と絵と動画を組み合わせた表現が青山さんの理想なのでしょうね。

 

何度も書いていますが、文学金魚では現状の停滞気味の文学状況を活性化できる作家を求めています。もちろんそんな努力はどのメディアでも行っています。しかし過去の文学状況や制度のしがらみのない新しいメディアでそれを実現するのが一番効果的だと思います。第4回金魚屋新人賞の締め切りがもうすぐですね(今月31日まで)。才能ある作家さんと出会えるのを楽しみにしております。

 

 

青山YURI連載小説『No.003 ガム屋敷のふたり/キルスティン』 縦書版 ■

 

青山YURI連載小説『No.003 ガム屋敷のふたり/キルスティン』 横書版 ■

 

 

第04金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項

第04回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項です。詳細は以下のイラストをクリックしてご確認ください。

第04回募集要項_cover_01

 

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