山際恭子さんのTVドラマ批評『No.098 本棚食堂』をアップしましたぁ。NHK BSで10月の火曜日23時15分から放送されていたドラマです。中村蒼さんと柄本時生さん演じるコンビの少女漫画家が、締め切りに追われながら現実逃避的に料理を作るといふストーリーでした。石川も2、3回見ましたが、柄本時生はなんとなく見ちゃう俳優さんですねぇ。当たり前ですがドラマや舞台は、美男美女だけでは成立しなひのでありまふ(爆)。

 

山際さんは、『魅力的な設定だ。それがどうして、と残念でならない。・・・小説や漫画に出てきた美味しそうな料理を再現する、というコンセプト。ようはそういうことだし、視聴者が期待するのだって、その瞬間に決まっている。ならばそれに向けて期待感を高め、期待を裏切らぬようにシンプルに仕上げていけばよいだけではないか。・・・放映局が違っても、観ているのは同じ視聴者だ。・・・あのテレビ東京の忙しげな、ちょっとぞんざいな造りが視聴者の感覚にフィットするということはある』と批評しておられます。

 

確かに『本棚食堂』は、いろんな要素を詰め込み過ぎなんだなぁ。厳密な定義ではなひですが、料理とご飯はちょいとニュアンスを変えることができる。料理は〝作る〟といふ能動行為なので他者や目的が必要です。ご飯は〝食べる〟といふ受動行為ですから、他者のいなひ孤独を演出することができます。『本棚食堂』は料理して食べるわけですが、ドタバタの人間関係の中で、料理とご飯の本質がどんどん薄れてしまっているやうに感じました。

 

んでインフォメーションですが、『ポリタス』といふオンライン政治メディアに、われらが三浦俊彦センセの評論『認識は常識から——最低限、母国語が通じる日本であってほしい』が掲載されています。文学金魚連載中の『偏態パズル』や、文学金魚で掲載した講義芸術作品としてのポツダム宣言─レディメイド文学の提唱─』にも通じる評論です。ご興味のある方は是非読んでみてください。

 

 

山際恭子 TVドラマ批評 『No.098 本棚食堂』 ■