ラモーナ・ツァラヌさんの『青い目で観る日本伝統芸能』『No.022 CG時代の歌舞伎―市川海老蔵自主公演 ABKAI 2015』をアップしましたぁ。脚本・宮沢章夫、演出・宮本亜門氏による市川海老蔵さんの自主公演の批評です。

 

ラモーナさんは、「江戸時代から現在まで観客を感動させ続けているのは、やはり役者たちが舞台上で見せる素晴らしい技術だろう。「技」と書いて「わざ」と読むこの言葉は、日本の全ての伝統芸能に共通する根本的なものを指す。・・・役者の身体を限界まで使う争いの場面、または緊張感に溢れた雰囲気で切った見得などは、歌舞伎でしか味わえない身体的な技術の素晴らしさである。観客席を包み込むようなエネルギーを発揮する歌舞伎役者の情熱こそが観客の心に伝わり、魔法のように人の心を甦らせる効果があるのだ」と書いておられます。その通りですねぇ。不肖・石川も海老蔵さんの公演なら見たいですぅ。浅田真央ちゃんのアイススケートショーも見たいですぅ。あ、石川が激愛する綾小路きみまろさんのショーは半年ほど前に見ましたぁ(爆)。

 

ただラモーナさんは原理主義者ですね。「新作歌舞伎に挑む時は、歌舞伎の真髄とは何であるかを問い直す必要がある」、「本公演は・・・全体としては遊び心があり、「重い」と感じるような要素はなかった。子どもも大人も十分に楽しめただろう。だが「自由に遊びたい」という軽い気持ちだけで創られた作品は印象に残らない。創る側も観る側も、印象に残らない作品で満足していいはずはない。もう一押し、歌舞伎ならではの情熱に溢れる役者の演技がもっと見たかったように思う」と批評しておられます。

 

伝統芸能の新作はなかなか難しいです。それはほとんど新作が後世に伝わるような作品にならないことからもうかがい知れます。新作ではなんらかの形で現代性を取り入れなければならない。しかし伝統芸能の枠組みを壊してしまっては本末転倒です。ラモーナさんが書いておられるように、伝統芸能の本質とは何かを把握した上で新作を作る必要があるわけです。

 

 

ラモーナ・ツァラヌ 『青い目で観る日本伝統芸能』『No.022 CG時代の歌舞伎―市川海老蔵自主公演 ABKAI 2015』 ■