岡野隆さんの詩誌時評『No.022 月刊俳句界 2014年12月号』をアップしましたぁ。小特集「選は創作なり~〝選句力〟を鍛える」を取り上げておられます。岡野さんは、「句を選ぶことは俳句にとって重大問題である。・・・俳句の選句が難しいことをもう少し平たく言うと、自分で作品を選ぶのも難しいし、他人が他者の作品を選ぶのも難しいということである。・・・しかしそれはなぜなのかを可能な限り論理的に解明しようとする俳人は現れない。いつまで経っても「わたしの経験では・・・」の座談が繰り返されている」と書いておられます。相変わらず俳壇的議論にイライラしておられますな(爆)。

 

多くの俳人が、作家の「主観」が入り込むと選句眼が濁ると考えておられるやうです。岡野さんはそれを踏まえて、「「主観」が選句眼を曇らせると言うのなら、それを解消する手がかりは対局の「客観」だろう。・・・これを突き詰めてゆけば〝私〟という自我意識の問題に帰着するはずである。・・・俳句文学においては自我意識を肥大化させるよりも希薄化させること、縮退化させることの方が重要なのだ。この意味で俳句文学における作家の自我意識の有り様は、明治維新以降のヨーロッパ的自我意識=近代的自我意識文学と明らかに対立する」と批評しておられます。

 

原理から考察してゆけば、不肖・石川も岡野さんのやうな認識に到達すると思います。でも岡野さん的な思考方法を取る俳人はほぼ皆無なんだよなぁ。それぞれが自己主観の経験則と結社主義の牙城に引きこもっている感じでありまふ。岡野さん、けっこう厳しく俳壇の現状や俳人たちの思考方法を批判しておられますが、ご本人にお聞きしたら、「なんの影響もないはずです。批判してもたいていの俳人は〝自分は違う〟と思っていますから。でも千人に一人くらい、もうちょっと論理的に考える俳人が現れるといいですね」とおっしゃっていましたぁ(爆)。

 

 

岡野隆 詩誌時評 『No.022 月刊俳句界 2014年12月号』 ■