遠藤徹 連載小説『ビューチーコンテストオ!』(第05回)をアップしましたぁ。次々に魅力的な人物が登場します。今回は「貝殻爺い」。「貝殻のなかに潜んでいる爺いという意味」なのですが「ある意味世界の創造者」でもある。正確には「ポリネシア神話においては神のなかの神、すべての神の大元にして世界の原型ともなられた大御所」です。
この爺さんが「ビューチー」である理由は、言うまでもなく世界創造の力を持っているからです。しかし欧米の『聖書』ではなく、それより古いギリシャ神話でも日本神話でもなく、ポリネシアの世界創造神話を持ってくるところが遠藤さんらしい。
遠藤さんという作家は神話などを含む通念(概念)を多方向から描く能力に長けています。金魚屋刊の『幸福のゾンビ』でも決してゾンビを悪者や恐怖として描くことがない。ゾンビになるとはどういうことか、それはどんな悲しみなのか、またもし世界がゾンビだらけになって、人間の方が少数になったら何が起こるのかを描きます。マンガも音楽も創作するマルチ作家ですがその方法は小説でも活かされています。
■遠藤徹 連載小説『ビューチーコンテストオ!』(第05回)縦書版■
■遠藤徹 連載小説『ビューチーコンテストオ!』(第05回)横書版■
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