山際恭子さんのTVドラマ批評『No.042 鼠、江戸を疾る』をアップしましたぁ。赤川次郎さん原作のNHK時代劇です。主演は滝沢秀明さん。滝沢さん、もう30歳になられたんですねぇ。それにしてもキレイなお顔だな。以前テレビ番組で、ある女性が滝沢君は彼にしたくない、なぜってたいていの女性よりキレイだからと言っていましたが、確かにそうかも(爆)。
滝沢さん演じる鼠小僧が活躍する時代は、江戸後期の文化文政期、第11代将軍斉昭の時代です。ざっくりした言い方をしますと、たいていの時代小説は文化文政期を舞台にしています。文化文政時代は江戸文化の爛熟期でした。明らかに近代的自我意識を持つ人たちも登場していました。資料が豊富に残っていることも小説にしやすい要因です。それに天保時代を越えると、明治維新への動きが始まっちゃうんですね。明治20年代くらいまでは、大塩平八郎の乱を実際に見た人が生きていたわけです。時代小説を書こうと考えておられる方は、まず文化文政期をターゲットにすると書きやすいかもしれません。
そんで山際さんは、『現代ドラマで、細やかな内面を表現するのがやたら上手いと、時代ものにははまらない、ということもあろう。滝沢くんもまた、(いいコそうなだけに)内面が欠落した感じとか、浮世離れしたキレイさとか、時代ものに向いている。顔に似合わずいい身体をしていて、だけど義経のときにはピンとこなかった着物姿も、江戸期になってイナセにぴたっと決まっている』と、けっこうミーハーなことを書いておられます(笑)。でも不肖・石川も、滝沢さんはパン屋やケーキ屋さんよりも着物姿が似合っていると思います。鼠小僧、当たり役かもしれません。
■ 山際恭子 TVドラマ批評 『No.042 鼠、江戸を疾る』■