露津まりいさんの連載サスペンス小説 『 贋作師－フェイク・マスター－ 』 をアップしましたぁ。主人公の雲間さん、つひに贋作作りにまで手を出したんですね。器用といふか、恐ろしい人であります。すーっと深みにはまってゆくタイプといふか、その気になれば、いくらでも能力を発揮できるお方のようであります。
昔から贋作作りって人々の興味の的だったようで、石川もそういった贋作師のフィルムを昔見た記憶があります。ヨーロッパ人の贋作師を追っかけた映像だったんですが、彼に言わせると、贋作って細かいところを真似てはダメなんだそうです。全体を似せると。ざっくり本物に近い物を作り上げてから、細かいところを修正して本物に近づけてゆくものらしひ。なにごとにもノウハウってものはあるんですねぇ。
しかしまあ、人間って全員、最初は贋作のやうなものなのかもしれません。作家になりたい、歌手に、詩人になりたいって思って、たいていはコピーから始めるわけです。で、これもまあ、たいていは、うんとコピーが上手になったら、なんとなくオリジナルの部分が生まれてくるわけです。でも骨董の贋作作りが上達したら、いったいどんなオリジナルの部分が出て来るんでしょうね （笑）。『 フェイク・マスター 』、続きが楽しみであります。
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