長岡しおりさんの文芸誌時評 『 No.007 新潮 2012年10月号 』 をアップしましたぁ。野田秀樹さんの長篇戯曲『エッグ』を取り上げておられます。不肖・石川も、だぁいぶ前に野田さんの戯曲を見たことがあります。大がかりな演出がほどこされた、ど派手な舞台でありました。
文学金魚では星隆弘さんに演劇批評を担当していただいているのですが、演劇といふのはなかなか難しいジャンルです。石川も文学金魚の管理人をやっていて、耳学問大半、自分で勉強したのがちょっぴりで、なんとなく文学ジャンルの全体像のやうなものがわかってきました。
小説は文学の王様ですから、このジャンルはほっといてもだいぢゃうぶです。物語をベースにしている限り、小説は映画、テレビ、アニメ、ゲームなど交わり合う必然性があります。僕らはその中から文字でなければ表現できない小説文学の本質といったものを拾い上げれば良いわけです。
問題は自由詩、俳句、短歌、演劇などのマイナー文学ジャンルですね。マイナーといふのは悪いことばかりではなく、マイナーだからこそ、文学の本質的変化はこのジャンルから起こってきます。ま、どうしようもない創作者の吹きだまりといふ面もあるようですが(笑)。
で、この中で一番批評が難しいのが演劇であります。戯曲だけ読んで舞台が想像できる人は少ないはずです。でも演劇は詩よりも古い芸術です。といふことは、文学金魚理論(?)を応用すれば、現代の文学(文化)の変化の根本は、もしかすると演劇の世界で既に起こっているかもしれないわけです。
いろいろやらなきゃならないことが山積みで、手ばっかり拡げてど~するよ状態になりつつありますが、近いうちに本格的に演劇の世界のリサーチも行ってみたいと思っていますぅ。