長岡しおりさんの文芸誌時評 『No.002 yom yom vol.25 2012年 夏号』 をアップしましたぁ。新連載の白石一文さんの 『夜を想う人 偏愛Ⅰ』 を取り上げておられます。白石さんは昭和 33 年 (1958年) 生まれの作家で、お父さんは直木賞作家の白石一郎さんです。双子の弟・文郎さんも小説家として活躍されています。小説家の家系なんですね。
人間の職業の選択って、面白いなぁと思うことがあります。僕らは自由主義世界に生きているわけですが、ほんの 150 年ほど前までは江戸の封建社会だったわけです。江戸時代を僕らは職業選択の自由がない時代だととらえているわけですが、ほんとにそうかなぁと思うことがあります。
戦争などの動乱がない時代には、職業選択って世襲になりやすい傾向があるんぢゃないでしょうか。先生の子は先生に、医者の子は医者に、サラリーマンの子はサラリーマンになる確率が高いですよね。政治家はほぼ世襲制になっています (笑)。
いえ、それが悪いと言ってるわけぢゃないんです。親の姿を見て、偉いなと思い、そこから学ぶものが多いから、現代でも職業の世襲が起こるんだと思います。要は太平の世であれば、江戸封建時代と現代は、意外と似た面があるんぢゃないかと思うわけであります。
基本、人間がある職業につくとき、その職業が好きかどうかってことが一番重要です。殿様(政治家)でもサラリーマン(庶民)でもそれは変わらないです。好きでかつ努力しなければ、どんな仕事も勤まりません。白石一文・文郎さんご兄弟が、才能があり、努力されているから作家として活躍されていることは言うまでもありません。
■『No.002 yom yom vol.25 2012年 夏号』 URL■