池田浩さんの『小説すばる 2012年5月号』の時評をアップしましたぁ。重松清さんの新連載小説が始まっているようです。池田さんが書いておられるように、そうなんです、重松さん、中学受験の常連さん作家なのであります。お受験を控えたご家庭の本棚には、必ず何冊か本がある作家さんですね。ちょい誤解を招きやすい言い方かもしれないですが、学参文学って感じがありますねぇ。
中学受験の問題、大人がやってみると面白いですよ。「どっちゃでもええやん」、「んなこと知るかっ」ていう問題がけっこうあります。大学受験とはだいぶ毛色が違います。しいて言えば、問題を出してる側がなにを考えているのか、ちょっとでも推測できる子には正解を導き出せるような問題ですね。中学受験が過熱するわけです。ありゃテクニックが必要ですよ。
すんごく余計なお世話ですけど、重松さん、このまま思春期文学といふか、中学受験的作家になっていいのかな~、と思っていたのですが、やはり方向転換をはかられていたのですね。池田さんの時評はちょい厳しいようですが、僕は重松さんの新たな試みに期待していますです。重松さんお得意のいじめなどの問題を、もっともっと掘り下げた作品も読みたいですけども。
そーいえば、文学金魚の会議でも、児童文学に取り組んでみてはどうかっていう提案がありましたねぇ。執筆者がいないのでそのままになっていますが、いずれ実現してみたいと思います。児童文学は重要ですし、作家さんにとってもチャレンジしがいのあるジャンルだと思います。
僕はさすがに「本を読まないとバカになる」なんてこれっぽっちも考えていないですが、一冊の本を読み通すことの意味はあると思います。最初のページを開いて最後のページを読み終えて本を閉じる。その経験が素晴らしいと感じさせるような本は、児童文学に多いような気がします。誰にとってもそれが読書の原初体験というものではないでしょうか。
で、週末だ。うれしひ~。お酒がたんと飲めますですぅ。僕は会社で残業中でも机の下の一升瓶からお酒を注いで飲んでますが、そんなに仕事に差し支えはありませんな。でも明日は恐怖の文学金魚スカイプ会議がございます。金魚さん(齋藤都代表)以下、お偉いさんたちが久しぶりに集まりますなぁ。「石川ぁ~っ!こらぁ~」って言われないように注意しよっと。ではまた明日~。