紫雲 連載小説『クローンスクール』(第15回)をアップしましたぁ。クローン計画の失敗が明らかになります。クローンとはいえ人間と同じですから独自に考え行動できる力を持っている。制限を課すと単純作業用のロボットと同じになってしまう。アベレージ的人間より優れた能力を持ったクローンをロボットのように意のままに使おうとしても矛盾は山積みです。AIにも同じようなことが言えますね。
それと同時に『クローンスクール』では責任問題が浮上します。もちろんどんなプロジェクトでも失敗すれば誰かが責任を負わなければなりません。資本主義社会では始末書で済むことが多いですが、『クローンスクール』の世界ではそれは生死に関わる。厳しい世界です。
また責任という重圧がのしかかると起こるのはその転嫁です。誰だって失敗の責任を負いたくない。責任を免れ誰かに転嫁したい。それは未来永劫変わらない人間の性でしょうね。『クローンスクール』は近未来小説ですが人間心理の原理を描いた小説でもあります。
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