小原眞紀子連載小説『幕間は波のごとく』第29回をアップしましたぁ。最終章に近づいていて、事件の全貌がうっすら見えて来ました。身内から発せられるサスペンス、これはけっこう怖いですね。気づいた時には手遅れかもしれません。解決も一筋縄ではゆかない。
一般的に言っても、一番厄介なトラブルになるのは身内の不祥事などですね。理由がわかっているからこそストレートに糾弾しにくい。なんらかの形で加担した共犯ではないかと指弾されればそうかなと思ってしまう面もある。でも問題の核心はハッキリしている。それを起こした人も特定できる。それなのに、です。ま、今話題のジャニーズ問題などもその一つかな(笑)。
真綿で首を絞められるように追い詰められてゆくのがサスペンス小説の王道ですが、ファミリー問題が一番素材として厳しい締めつけかもしれません。小説ですが社会学や心理学も絡んでくる。小説とはそういうものだとも言えます。書きにくいことを書いて露わにする。フィクショナルなエンタメなのに読者に〝痛いな〟と感じさせるのが小説だとも言えます。
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