大篠夏彦さんの文芸誌時評『文芸5誌』『新潮 2021年01~05月号』をアップしましたぁ。今回から新潮さんの時評が始まりました。大篠さんには引き続き群像、すばるさんの時評も行っていただく予定です。大篠さんは、
文藝春秋社文學界は大混乱しているような印象があるが、超保守の新潮文壇はどっしり構えているような感じだ。それはいまだに文壇や文士を信じ、無条件に純文学の方が大衆文学よりも素晴らしい文学だと考えている作家たちにとっては大きな救いだろう。そういう大樹がなければ純文学作家の矜持など吹き飛んでしまうような危うい現実が足元に拡がっている。その一方で現状の文学に疑問と危機感を持ち、新たな試みを模索する作家たちにとって大新潮は「あそこの新人賞に応募しても無駄、通らないよ」と写る可能性がある。
大篠夏彦
と批評しておられます。そういう傾向はあるかもしれませんね。新潮さんを読んでいると、確かに文學界さんの大混乱が懐かしく思えてくるようなところがあります。大篠さんはまた「だだからこそ小説の世界には複数の小説メディアが存在するわけだ。この時評で何度か書いたようにメディアごとにそこはかとないクセがある。そういったクセを作家の方もある程度把握しなければ数打っても矢は当たらない」とも書いておられます。新人賞に応募しようと思っておられる新人作家の方も、参考にしていただければと思います。あ、文学金魚新人賞もよろしくですぅ。次回は11月30日〆切です。
■ 大篠夏彦『文芸誌時評 文芸5誌』金原ひとみ「テクノブレイク」(新潮 2020年01月号) ■
■ 大篠夏彦『文芸誌時評 文芸5誌』三国美千子「骨を撫でる」(新潮 2020年02月号) ■
■ 大篠夏彦『文芸誌時評 文芸5誌』最果タヒ「詩人ちゃん・キル・ミー」(新潮 2020年03月号) ■
■ 大篠夏彦『文芸誌時評 文芸5誌』佐藤厚志「象の皮膚」(新潮 2020年04月号) ■
■ 大篠夏彦『文芸誌時評 文芸5誌』金子薫「道化むさぼる揚羽の夢の」(新潮 2020年05月号) ■
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