小原眞紀子さんの連載小説『幕間は波のごとく』第04回をアップしましたぁ。金魚屋から『文学とセクシュアリティ-現代に読む『源氏物語』』を好評発売中の小原さんの連載サスペンス小説です。妹の彼氏も絡んできて複雑でスリリングな展開になってきました。この男はどんな役割を果たすんでしょ。
世の中には男と女しかいないので、小説という基本は俗な表現は、二つの性差を有効に活用せざるを得ないところがあります。しかしまーそれだけではないわけでして、男の世界、女の世界といったものがある。もちジェンダー(社会的性差)とも関わってくるわけですが、そこを抜けた男の世界、女の世界といったものもある。少なくとも措定することができます。
姉妹モノ、女の友情モノ(女の共同体モノ)というのがその一つの措定可能な世界ということになります。男の世界では今のところ社会性を基盤にして作品世界を構築してゆくしかないところがある。しかし女の共同体モノではそれを無化して純な人間の愛憎を描き出せる可能性もある。姉妹モノは特にそうでしょうね。
小原さんのサスペンス小説は中年女性が主人公であることが多いわけですが、知恵があり、かつ揺れる年代ということもできます。この設定、けっこうスリリングです。これからの小説では一つの大きなジャンルになるかもしれませんね。
■ 小原眞紀子 連載小説『幕間は波のごとく』第04回 縦書版 ■
■ 小原眞紀子 連載小説『幕間は波のごとく』第04回 横書版 ■
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