遠藤徹さんの新連載マンガ『キノコの森』(第01回)&連載小説『物語健康法(入門編)』(第11回)をアップしましたぁ。今月から遠藤さんの新連載四コママンガ『キノコの森』を掲載します。おおむね一回につき3本の四コママンガです。
遠藤さんはとても器用な作家です。漫画家としての技術が非常に高いとは言えないわけですが、ご自分の作風でパッケージとしてキチンと成立した作品をお作りになる。ちゃんと商品になっているということです。自分の力を相対化して捉え、社会の中で作品を成立させています。もちろん表現の核になるテーマに自信がなければそれはできません。
またマンガ『キノコの森』が、遠藤さんの本業の小説のエッセンス的作品であるのは言うまでもありません。この作家、ほんのちょっとした事象から物語を作り出すことができます。キノコというのは実に遠藤さんに相応しいキャラクターです。
で、今回『物語健康法(入門編)』では主人公真田が「現実に起こった事件よりも、こうして物語として語られたものの方がより迫真性と生々しさを帯びるってことなんだよ。物語っていうのは、こんな風に現実を越えていく力を持っている。現実を塗り替える力をもっているってことだよ。かつて誰もが手軽に動画が取れてしまうといういまのような時代じゃなかった頃には、こうやった現実は物語として増幅されて伝わったということさ」と語っています。
ヴィジュアルは衝撃的ですが、それをどう捉えるのかはやはり人間の問題です。もっと俗で本質的なことを言えば、人間の心の問題です。箱を開けると害虫などが溢れ出てくるというのはその最たるものでしょうね。その衝撃をどう捉えるのかが物語というものです。
■ 遠藤徹 連載小説『物語健康法(入門編)』(第11回)縦書版 ■
■ 遠藤徹 連載小説『物語健康法(入門編)』(第11回)横書版 ■
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