山際恭子さんのTVドラマ批評『No.065 ファーストクラス2』をアップしましたぁ。沢尻エリカさん主演で、夏木マリさん、木村佳乃さん、余貴美子さん、ともさかりえさんらの実力派俳優さんたちが、なにげに出演されています。不肖・石川も毎週見ていますが、前回シーズン同様、女優さんたちはけっこう楽しげに演じておられますね。ちょ~早口の心の声と台詞がシンクロする難しい演技を要求されるわけですが、それが女優さんたちのやりがいを生んでいるのかもしれません。重要人物たちだけ心の声がないのが、このドラマのスキームではありますが。
んで山際さんのこのドラマの評価は高いです。『「今日は会社休みます。」との視聴率対決での惨敗が伝えられている。しかしこの「ファーストクラス」、本領を発揮しはじめたのは、この続編からと言ってよい。数字なんか関係ない。まさに「狂気のカムバック」である。・・・「ファーストクラス2」で示されたドラマの理念は・・・確かに「狂気」を孕んでいる。それはテレビにはあるまじきことで、ほとんどブンガクに近い。数字なんか、とれるわけない。そのぐらい素晴らしい』と書いておられます。前シリーズはファッション誌編集部が舞台でしたが今回はアパレルメーカーが舞台なので、戦いによりリアリティが生じているのでありまふ。
だいぶ誇張はされていますが、『ファーストクラス』で描かれたようないぢわるは、社会人として働いたことのある人なら、一度や二度は経験しておられるのではなひかと思います。不肖・石川も、「この人、正気?」と思ってしまふようなキレ方をしている人を何度か見たことがあります。さふいふことはビジネスでの極めてネガティブな側面ですが、それをエンタメにするのは難しい。山際さんが、『「ファーストクラス」は・・・狂気への勢いにむしろ弾みを付けたように見える。ちまちましたイケズは許せても、攻撃的な狂気には異和を覚えるのがフツーの視聴者というものだが、それを無視したわけではあるまい。ただ、挑戦し、試そうとしているようには見える』と書いておられるとおりだと思います。
■ 山際恭子 TVドラマ批評『No.065 ファーストクラス2』 ■