ラモーナ・ツァラヌさんの新連載エセー『『交差する物語』について』と『No.001 変わり続けるルーマニアの変わらないもの』をアップしましたぁ。ラモーナさんはルーマニア人で日本のお能の研究者ですが、ドイツの大学で演劇を学んだ後に日本に留学されています。日本人に比べれば極めてクロスカルチャラルな環境で育ち、また実際に多様な文化に自ら飛び込んで研究を続けておられます。
そこで文学金魚では演劇評『青い目で観る日本伝統芸能』に加えて、ラモーナさんにもっと自由に自らの文化的背景やお考えを書いていただくエセーをお願いすることにしました。『交差する物語』のテーマは、ラモーナさんが『幾つかの文化が交差し、互いを生かし合う環境の中で育ちましたので、自分の世界観や考え方がその環境の影響を受けました。このエセーでは故国ルーマニアのことはもちろん、自分が体験した物語とそのグローバルな交差、混交の諸相について、気ままに書いてゆきたいと思います』と述べておられるとおりです。
なお演劇評『青い目で観る日本伝統芸能』も新連載の『交差する物語』も、ラモーナさんは日本語で書いておられます。文学金魚にルーマニア語を翻訳できるスタッフがいないこともありますが、外国語で書くと予期せぬ効果が生まれることがあります。現在、ラモーナさんは多くの時間を日本語環境の中で過ごしておられますので、今の時期にしか書けない作品が生まれるやもしれません。それもまた新連載の楽しみの一つであります。
ほんでエセーの連載は石川からではなく、金魚屋スタッフからラモーナさんにお願いしたのですが、スタッフが『ルーマニア中心でなにかエセーを書いてください。ほら、親戚にドラキュラがいるとか、いろいろあるでしょう』と言ったところ、ラモーナさんは『うんうん』と頷いておられたさうです。ドラキュラはアイルランド人作家、ブラム・ストーカーのフィクション(小説)ですが(爆)。しかしもしかするとさういふお話も出てくるかもしれません。ご期待くださいっ。
■ ラモーナ・ツァラヌ 新連載エセー『『交差する物語』について』『No.001 変わり続けるルーマニアの変わらないもの』 ■