菅原美架 新連載小説『赤ちゃん貸します』(第02回)をアップしましたぁ。金魚屋新人賞佳作受賞作家・菅原美架さんの文学金魚デビュー作です。
静謐ですが、パッションに満ちた不思議な作品です。小説は移動がないと平板になりますが、リボーンドール作家のアトリエ、噴水と公園のベンチ、おひとりさまカフェ、そして施錠された部屋と次々に風景が変わります。しかしすべての場所がある意味空虚。その空洞を埋めようとする欲望がリボーンドールに重なっています。
主人公の元彼の妻とのやり取りは女性作家ならではですねぇ。憎しみはないのですが和解もない。しかしいっしょにナポリタンを食べ、コーヒーを飲み嵐の音を聞く。男は不在。というか男は多くの喪失の一つでしかない。それが二人を奇妙な形で結びつけている。
なぜリボーンドール――人形の存在が人間存在と重なってしまうのか。完璧な愛も完璧な赤ん坊も存在しないわけですが、愛したいという欲望が肥大化してゆく。淡々としていますが熱量の高い小説です。
■菅原美架 新連載小説『赤ちゃん貸します』(第02回)縦書版■
■菅原美架 新連載小説『赤ちゃん貸します』(第02回)横書版■
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