小原眞紀子連載小説『幕間は波のごとく』第28回をアップしましたぁ。主人公・楡木子の真綿で首を締めるようなピンチが続いております。だんだん全貌が明らかになり始めていますが、まだまだ〝なぜ?〟がわからない。サスペンスは続きます。
小原さんには三浦俊彦先生との対話『トーク@セクシュアリティ』も行っていただいています。文学金魚では比較的珍しい時事ネタ満載の対話ですが、小原さんは『文学とセクシュアリティ』の著者ですからね。政治的LGBTQやフェミニズムとは一線を画しておられます。文学を中心に考えればそうなる。
石川、文学は女性的表現だということを疑っていません。これは『文学とセクシュアリティ』的な考え方でありまして、生物学的女性の表現だというわけではなく、女性性が文学と呼ばれるエクリチュールの確乎たる底流になっているということです。この女性性は生物学的男性も有しています。その逆も真で生物学的女性も男性性ベクトルを持っている。
ただ生物学的女性と男性では得意、不得意分野がある。生物学的女性は根源的生命力を描くのに長けています。乱暴に言えば料理、子ども、恋愛などでしょうね。生物学的男性の場合は抽象的観念。天に舞い上がるような馬鹿馬鹿しいほど抽象理念的思考から生まれる表現と相性がいい。ただ文学で最も表現として強い抒情性などが女性的エクリチュールから生まれているのは確かです。詳しくは『文学とセクシュアリティ』をお読みください。
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