遠藤徹連載マンガ『キノコの森』『えくすぽえめんたる』&連載小説『虚構探偵―『三四郎』殺人事件―』をアップしましたぁ。金魚屋から『幸福のゾンビ ゾンビ短編集』を刊行しておられる遠藤さんの四コママンガと小説です。中勘助の『犬』に寄り道しておられます。『銀の匙』の作者でも、こんな作品を書くんだなーといふ内容です。
「同化モードでしょ。あの犬になってるに決まってるわ」
高満寺が指さしたのは、狐色をしたきゃしゃな雌犬を背後から襲っている、『がっしりした骨組み、瘡蓋だらけの皮膚、額のわれた相の悪い顔、睫毛のない爛れた目、そして相変わらずの臭い息』をした醜い犬だった。
「あんな姿になってまで・・・」
「ばかね。ああなることで、かえって興奮するのよ、こういう引きこもりタイプは。自己イメージと、作品内の描写が奇妙に符合するのかもしれないわね。さあ、引き剥がすわよ」
「よしきた。早いとこ片付けよう」
遠藤徹『虚構探偵―『三四郎』殺人事件―』
『虚構探偵』は小説の内容をほぼ実体験できる設定ですが、このままコンピュータが進化してゆけばそれに近いことが可能になりそうです。遠藤さんの小説は今のところフィクションでも荒唐無稽ではない。この作家全般のフィクションの作り方にもそれは言えます。
■遠藤徹 連載小説『虚構探偵―『三四郎』殺人事件―』(第19回)縦書版■
■遠藤徹 連載小説『虚構探偵―『三四郎』殺人事件―』(第19回)横書版■
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