小原眞紀子連載小説 『幕間は波のごとく』第25回をアップしましたぁ。金魚屋からサスペンス小説『香獣』、評論集『文学とセクシュアリティ―現代に読む『源氏物語』』を刊行しておられる小原眞紀子さんの連載サスペンス小説です。また今月から三浦俊彦先生と『トーク@セクシュアリティ―LGBTQ+は法的保護の対象か?』の対話連載を開始していただきました。そちらの方も是非お読みいただければと思います。
『文学とセクシュアリティ』を刊行しておられることからわかるように、小原さんは性差にとても興味を持っておられます。ただそれはフェミニズムとは基本的に無縁で文学的なものです。フェミニズムはどうしても男女格差の解消等々の政治性を持ってしまいますが、小原さんの興味は女性的なエクリチュールの根源にあります。『文学とセクシュアリティ』で説かれている「テキスト曲線」ですね。
男だから女性性と無縁であるわけではなく、女性もまた然り。この生物的性差が文学でどのように表現されているのかが小原さんの興味の焦点です。これを理解すると、少なくとも文学においては男女性差を相対化して捉えることができる。作家は性別に限らず内面に男性性、女性性両方を持っていなければ優れた作品は書けません。
で、『幕間』はいよいよ結末に近づいてまいりました。この作品、小原さんのサスペンス小説としては異色です。サスペンス小説では基本殺人が物語を引っ張るのですが、この作品は違う。かなり高度なサスペンス小説です。
■小原眞紀子連載小説 『幕間は波のごとく』第25回 縦書版■
■小原眞紀子連載小説 『幕間は波のごとく』第25回 横書版■
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