小原眞紀子さんの連載小説『幕間は波のごとく』第11回をアップしましたぁ。金魚屋から『文学とセクシュアリティ-現代に読む『源氏物語』』を好評発売中の小原さんの連載サスペンス小説です。中年に差しかかった姉妹を主人公集団にしたサスペンス小説です。
連載ですから石川も結末までの流れはわかりませんが、『幕間』、面白いっすね。どこに物語が展開してゆくのかわからない。それでいてサスペンスという緊張感が連続します。子どもが絡んでいるのも効果的です。子どもが告発的なことを言い出せば大人はとりあえず真に受けざるを得ない。つまり主人公の逃げ道が閉ざされる。しかもそれが本筋とどう繋がっているのかまだ不明です。
石川は小原さんの『源氏物語論』は名著だと思います。小説は本質的に女性的なものだと確信したのはこの著書によってです。女性的というのは生物学的女性を意味しないのは『源氏物語論』を読めばわかります。そうではなく小説的エクリチュールというものは人間存在がすべからく保有している女性性が基盤になっていると思います。『幕間』は女たちの物語であり子どもが絡む。面白いわけですねぇ。
■ 小原眞紀子 連載小説『幕間は波のごとく』第11回 縦書版 ■
■ 小原眞紀子 連載小説『幕間は波のごとく』第11回 横書版 ■
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